日本国憲法の三大原則は“国民主権、戦争放棄、基本的人権”の尊重です。 では日本国憲法の根本にあるものは何でしょうか。 日本国憲法の根本にあるもの、それは個人の尊重です。一人一人の人間がかけがえのない大切な存在であり、幸福を追求する権利があると憲法は定めています。 憲法13条にはこう書かれています。「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」 国家によって大切にされる人とされない人がいてはなりません。「個人の尊重」は、人は人として平等であり差別してはならないというだけでなく、一人ひとりが他者とは違った価値観や生き方、幸福追求の権利をもっており、それぞれに異なった価値を等しく尊重するという意味があります。「個人の尊重」は、自分が人として大切にされるのと同じように他者を大切にするという考えを含んでいます。 ところで、この条文には「公共の福祉に反しない限り」という条件が書かれています。この「公共の福祉」とは何のことでしょう? 「国策」や「公益」などと混同されがちですが、全く違うものです。これについてはQ3で。
はじめに Q1 憲法と法律とはどう違うか? Q2 日本国憲法の根本にあるものは? Q3 「公共の福祉に反しない」とは何に反しないこと? Q4 権利と義務とはワンセット? Q5 人権が認められるのは「国民」だけ? Q6 国民主権と象徴天皇制は矛盾では? Q7 憲法第9条が放棄したのは? Q8 日本国憲法は押しつけ? 日本の自由民権運動と世界的な人権思想の流れの中で生み出された日本国憲法 日本国憲法と自民党改憲草案の比較 [参考] ※自民党日本国憲法改正草案 Q&A(pdf) ※大日本国憲法・日本国憲法・自民党憲法改正草案比較表(pdf) ※自民党憲法草案の批判のために(リブ・イン・ピース☆9+25) |
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