国連決議については、武力行使を認める国連決議がなくとも「関連する国連決議」があればいいことになっています。2003年、世界中からの反戦の声により、イラクへの武力攻撃を認める国連決議は行われせんでしたが、米国は別の決議を口実にイラク攻撃に踏み切りました。このようなケースでも、自衛隊が協力できることになります。 国会の承認については、まず、日本は議院内閣制で、議会の多数派が内閣を構成するため、議会が内閣の決定に異を唱えることはほとんどありません。次に、事後承認でもよいことになっています。既に戦場で活動している自衛隊を、国会が追認せず引き揚げさせるなどということができるでしょうか? 「敵前逃亡」などと批判されるのは目に見えています。「国際平和支援法」だけは事前承認が義務づけられていますが、他の法律、例えば「重要影響事態法」を適用することにすれば、事後承認でいいことになるのです。結局、国会の承認は、形式的なもので、歯止めにはなりません。 目次 Q1:なぜ「戦争法」と呼ぶの? Q2:これまでと何が変わる? Q3:「後方支援」くらいならいいのでは? Q4:紛争地の治安を維持する活動は必要なのでは? Q5:ペルシャ湾のホルムズ海峡が封鎖されたら、日本に石油が入ってこなくなるので、自衛隊が機雷を除去(掃海)すべきでは? Q6:国連決議や国会承認などが、歯止めになるでは? Q7:「テロ」や紛争をなくすために必要な法律では? Q8:すぐに戦争になるというのは大げさでは? |
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