海賊対処法と自衛隊派遣に反対する共同声明への賛同が以下の呼びかけ人の方々から提起されています。リブ・イン・ピース☆9+25も賛同しました。 呼びかけ人 石川逸子(東京都) 井上澄夫(埼玉県) 浦島悦子(沖縄) 大谷正穂(山口県) 奥田恭子(愛媛県) 加賀谷いそみ(秋田県) 梶原得三郎(大分県) 木村眞昭(福岡県) 辻子 実(東京都) 寺中正樹(山口県) 花村健一(東京都) 廣橋隆一(山口県) 渡辺ひろ子(福岡県)〔50音順、5月31日現在〕 共同声明への賛同の呼びかけ【海外派兵に反対する全国のみなさんへの緊急アピール】は以下に掲載されています。 http://list.jca.apc.org/public/cml/2009-May/000183.html 麻生政権と自民・公明両党に対し、「海賊対処法案」の撤回を求め、 2009年5月31日 東アフリカ・ソマリア沖に派遣された海上自衛隊の艦隊は去る3月30日、ソマリア沖アデン湾で「海賊対処」を始めた。以来、海自艦隊による活動が続いているが、それに加えて、海自のP3C対潜哨戒機2機が海自隊員約100人とともにアデン湾に面するジブチに派遣された。しかも関連装備品輸送のためとして航空自衛隊のC130輸送機が派遣され、ジブチ国際空港内に設けられる駐機場警備を口実に、海外活動のために新設された陸上自衛隊「中央即応連隊」約50人が送り込まれた。このような海・陸・空自衛隊の活動は「三軍統合運用」であり、自衛隊の海外活動がいよいよ本格的な段階に踏み込むことを示すものだ。海自のP3C派遣は海外での実任務としては初めてであり、「中央即応連隊」は創設後初の実任務を負う。また空自のC130輸送機派遣は昨年末終了したイラクでの活動以来初めてである。 そもそも海自艦隊のソマリア沖派遣自体、自衛隊法82条が規定する「海上警備行動」を恣意的に拡大解釈することで強行されたのであり、それ自体容認できないが、政府・防衛省が今回の「三軍統合運用」によってめざすものは、「海賊対処」を口実に海外に自衛隊基地を確保しつつ、「国益防衛」を海外派兵の大義として押し出すことである。 麻生政権による「海賊対処」は、明らかに日米同盟に基づく米国の「対テロ戦争」支援作戦の一環である。オバマ政権はイラクからの撤兵についても足踏み状態であり、アフガニスタンへの米軍増派で同国を主戦場にしつつ、パキスタンに戦火を拡大している。 国会で審議中の「海賊対処法(案)」(「海賊行為の処罰及び海賊行為への対処に関する法律案」)は、海自の活動に「海賊対処」を加えるだけではなく、海自に大幅な武器使用の緩和を認めている。これは先制的な「危害射撃」によって人を殺しても罪にならないと規定しており、「国の交戦権の否認」を定めた憲法9条2項に明らかに違反する。「海賊対処法」は自衛隊の随時出動を許す恒久法(一般法)であり、政府・防衛省は同法案の成立を踏み台に「海外派兵恒久法」を制定しようとしている。 それゆえ私たちは、麻生政権と与党である自民・公明両党に以下のことを要求する。 ○ ソマリア沖海域から海上自衛隊艦隊を即時帰還させること ○ 海自のP3Cと陸自「中央即応連隊」をただちに帰還させ、空自C130輸送機による輸送活動を止めること ○ アフガニスタン侵略を続ける米軍を支援するためのインド洋・アラビア海での海自の給油活動を停止し、補給艦隊を帰還させること ○ 国会で審議中の「海賊対処法案」を撤回すること ○ 「海外派兵恒久法(一般法)」を制定しないこと [関連記事] シリーズ「海賊対策」を名目とした自衛艦ソマリア派遣に反対する(リブ・イン・ピース☆9+25) (上)日本船主協会“海賊インフォメーション”にみる「海賊対策」自衛隊派遣の欺瞞 (中)露骨な「国益」優先論、「海賊=人類共通の敵」論の危険 暴力と軍事力によって経済的支配体制・秩序を維持することなど許されない (下)海外派兵恒久法を先取りする「海賊対処法」 (補)先進諸国の不法漁業と有害廃棄物海洋投棄──これこそがソマリアの海賊だ! [抄訳]ソマリアの二種類の海賊行為:なぜ世界は他方を無視するのか? 2009年6月1日 |