![]() 田保さんは、映画に十分に入れられなかった問題として、帰還兵の自殺問題とPTSD(心的外傷後ストレス障害)、TBI(脳障害)問題を補足し、とりわけTBIがイラク戦争の特徴であることを説明しました。また戦争の目的がでっち上げであったこと、つまり「戦争の大義」が喪失したことが、深刻な精神疾患をもたらしていると語りました。またベトナム戦争では10年程度たってホームレスが増えるようになったが、イラク戦争では即ホームレスになっているなど「帰還兵問題」が深刻な段階に入っていることを明らかにしました。 ![]() また、田保さん自身のイラク取材について、特にサドル師との単独インタビューについては特に興味深いものでした。サドル師はシーア派の指導者とされているが“イラク全体のことを考える政治的指導者”という方が実態にあっていること、スンニ派の拠点ファルージャへの米軍の攻撃の際、これに反対したのはシーア派ではサドル師だけであったこと、「自衛隊の派兵についてどう思うか」と質問したとき、サドル師が「外国の政治にとやかく言うことはしないが、日本政府がアメリカに気を遣って派兵するというのならそれはよくない、人は自分の意思で物事を決めるべきだ」と語ったことなどを紹介しました。マスコミでは全く触れられていない重要な側面でした。 ![]() 田保さんの講演内容、質疑応答など一つ一つが貴重な発言で、とても簡単には書ききれないため、改めて詳しく報告することにします。是非、各地で「冬の兵士──良心の告発」の上映会を行ってください。また、田保寿一さんの講演会を開催してください。「冬の兵士──良心の告発」について、是非私たちの手でこの映画を広げていきましょう。 最後に、田保さんが講演のおわりにみんなに呼びかけられた言葉を紹介します。 「私は若い兵隊さん達をみて、すごい人間のあり方に感動したんですよ。それで一つお伝えしたいと思います。彼らは兵隊なので戦友ということになるでしょう。戦友のことをシスターズ&ブラザーズと呼ぶんです。で、シスターズ&ブラザーズであいさつします。私は今日その感動をみなさんにお伝えしたいと思います。 兄弟姉妹の皆さん、一緒に頑張りましょう。」 2009年3月24日 ※メールで送られてきた感想 [資料]
以下の「冬の兵士シナリオ」「冬の兵士登場人物」「田保寿一のジャーナリスト職務歴とイラク取材」が入っています。 (ダウンロードしてお使いいただけますが、プリントしたものをご希望の方は、プリント代(白黒)実費一冊100円+送料80円をご負担下さい。) なお、情報は「冬の兵士――良心の告発」公式ホームページより転載したものです。) ○冬の兵士 シナリオ ○田保寿一のジャーナリスト職務歴とイラク取材 ○シリーズ『冬の兵士――良心の告発』を観る |
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