イスラエルはレバノン侵攻をやめろ!
人殺し戦争を中東全域に拡大するな
ガザ恒久停戦を受け入れ、軍を撤退させろ

ネタニヤフのレバノン地上侵攻糾弾
 イスラエルのネタニヤフ首相は1日、レバノンへの地上軍侵攻を開始しました。ガザ侵攻一年を前に戦争の中東全域への拡大に突き進んでいます。私たちはレバノンに対するイスラエルの侵略戦争を断固糾弾し、直ちに人殺しと攻撃をやめるよう要求します。
 イスラエルは、9月17、18日にポケベル、トランシーバー爆弾による無差別殺戮で37人を殺し、3000人以上を死傷させたのを皮切りに、19日にヒズボラの司令官を爆殺しました。23日から連日大規模爆撃で多数の市民を殺しています。さらに27日にはベイルートのヒズボラの司令部に対して1トン爆弾80数発を投下し、最高指導者ナスララ氏をはじめ多くの指導者を殺しました。攻撃箇所は2000箇所にも及び、一日中激しい空爆を繰り返しています。空爆による死者は1000人を超えています。国連総会でも強い批判の声が上がりましたが、残虐でとんでもない規模の無差別攻撃、無差別殺人です。この国際法違反の戦争犯罪を決して許してはなりません。

ネタニヤフは中東全体へ戦争拡大するな
 イスラエルの攻撃は「自衛のため」などではありません。ポケベル爆弾、司令官暗殺、大規模空爆と次々とイスラエルが挑発しています。イスラエルは過去に何度もレバノンに攻め込み、人々を殺してきました。今回の侵攻も5月にはすでに作戦計画が軍内部で承認されています。計画的な侵略行為です。今回のレバノン侵攻は、イスラエルがガザ侵攻で「ハマス・抵抗勢力壊滅」「人質奪還」という戦争目的達成に失敗した結果です。戦略を見失ったネタニヤフ政権は、新たに「北部6万人の避難者帰還」を戦争目的に加えて、レバノン南部を大規模攻撃で瓦礫に変え、地上軍で蹂躙して「成果」とするつもりです。
 イスラエルは正真正銘の侵略国家、戦争国家です。レバノンに侵攻しただけでなく、イエメンのフーシ派にも数十機の攻撃機で大規模な空爆を行い、シリアのダマスカスでも抵抗勢力司令部を爆撃し、各地で空爆を繰り返しています。ネタニヤフは周辺諸国に戦争を広げることで国内での求心力を高め、イランを挑発して米国を戦争に引きずり込むことに戦争の活路を見いだそうとしています。私たちはイスラエルがレバノン、シリア、イエメン、イラクなどに戦争を拡大するのに断固反対します。中東全体を戦争に巻き込む危険極まりない火遊びを直ちにやめるよう要求します。

イスラエルは直ちにガザで恒久停戦せよ 占領地から撤退せよ
 昨年10月7日のハマスと抵抗勢力の「アルアクサ洪水作戦」は17年以上にわたって監獄(ガザ)に閉じ込められ、民族の尊厳を奪われてきたパレスチナの人々の怒りの爆発でした。
 この1年間、イスラエル軍による空爆と地上侵攻、激烈な攻撃にたえて、ガザのハマスと抵抗勢力は戦い続けています。大規模なジェノサイドを受けながら、食料も水もない状態でもガザの人々はハマスと抵抗勢力を支持しています。祖国を奪われ、占領と植民地状態におかれてきた人たちは決して屈服しません。どんなことがあっても闘いを止めないのです。
 ガザの不屈の闘いがイスラエルの戦略を破綻させました。ハマスを壊滅させる、人質を奪還するというネタニヤフの戦争目的は達成できず、目途さえ立たない状態です。ガザが屈服しない限り、勝利はないのです。
 そのことがイスラエル国内で矛盾と対立を拡大しています。ネタニヤフ政権はいつ倒れてもおかしくありません。70万の市民が人質交換を最優先せよと反政府デモとストライキをしました。反対に閣内の極右は一時停戦するなら内閣を倒すと言います。超正統派(宗教右派)への徴兵制適用をめぐって鋭い対立になっています。何よりもイスラエル軍が「ハマスは壊滅できない」「戦争終了の目途を出せ」と政権との対立を強めています。
イスラエル軍はすでに、4万千人以上のパレスチナ人を殺しました。7割が子どもと女性です。負傷者も9万6千人に上ります。飢餓、栄養失調、感染症で赤ん坊や病人が次々に死んでいます。どれだけ殺せばやめるのでしょうか。
 政権を手放せば汚職で逮捕されるネタニヤフは戦争を止めようとしません。停戦に応じるつもりが全くありません。停戦を仲介するふりをしている米国も、選挙向けに人権ポーズをとっているだけです。戦争に必要な武器弾薬を供与し続けています。イスラエルに戦争をさせているのは米国です。

イスラエルは植民地支配を終わらせろ
 問題の根本は、イスラエルがガザやヨルダン川西岸を暴力的に占領・支配し、パレスチナの人々からあらゆる権利や自由を奪い取り奴隷扱いをしてきたことにあります。レバノンのヒズボラやイエメンのフーシ派がハマスと抵抗勢力の闘争に共鳴し連帯するのも、この植民地状態が許せないからです。
 イスラエルは76年間も続けてきた時代錯誤の植民地支配・アパルトヘイトをやめるつもりがありません。とんでもない国です。戦争の責任はパレスチナではなく、植民地支配を続けるイスラエルにあります。イスラエルに直ちに停戦、軍撤退を押しつけ、パレスチナ人民の民族自決権を認めさせなければなりません。

日本政府はイスラエルを制裁せよ
 侵略国家、占領国家イスラエルに対する国際的な非難と圧力が必要です。バイデン政権はイスラエルのナスララ氏暗殺を「正当」と支持し、レバノンに侵攻するイスラエルの戦争を全面的に支えています。私たちは、米国がイスラエルへの軍事援助、武器援助を直ちにやめるよう要求します。日本政府はイスラエルの侵略に対し「危惧」を表明しただけで非難もしません。私たちは日本政府がイスラエル支持をやめ、戦争犯罪に対して制裁する、侵略をやめさせる実効性ある措置をとるように要求します。イスラエルの戦争に協力する企業に協力中止を求めます。イスラエル製軍事ドローンの輸入する川崎重工や住友商事、砲弾作りのロボットを輸出するファナックにイスラエルへの協力停止を要求します。

2024年10月1日
リブ・イン・ピース☆9+25