麻生政権は12月12日、衆院本会議で新テロ特措法を強行再議決し成立させた。私たちはこの暴挙に断固抗議する。金融機関の資本に公的資金を予防注入できる金融強化法も同時に強行成立させられた。世論調査での支持率が軒並み20%程度に落ち込み、政権が末期症状を見せる中で、アメリカの侵略戦争に協力する法案の成立に血道を上げる姿は異様という他ない。「海賊対策」と称しソマリア沖に自衛艦を派遣する恒久法も取りざたされている。来年度予算では、米軍のグアム移転のために米兵住宅建設費などとして1000億円もの巨費を計上する方針も明らかになった。今年度の5倍に上る額である。 金融危機と実体経済の急激な悪化から、派遣切り・雇い止め・首切りなどがエスカレートし、住居も奪われ真冬の街に失業者が投げ出されようとしている。国民生活は日々悪化している。アフガン戦争を行う多国籍軍の燃料や米兵宿舎を建設に巨費を投じる――これほど人民大衆を愚弄した話があるだろうか。現在必要なのは、アメリカの戦争協力や金融資本の救済に資金をつぎ込むのではなく、雇用や住宅、医療や社会保障に緊急の予算を回し、人々の生活と生存の危機を回避することであるはずだ。必要なのは米兵の住宅ではなく、失業者たちの住宅だ。 民主党の役割もひどい。動揺を繰り返し、決定的なところで与党の再可決を容認する。絶えず「超大連立構想」が頭をもたげる。世論が望んでいるのは、自民と一緒になって反人民政策を遂行することではなく、腐敗し迷走する自公政権を葬ることではないのか。 このまま麻生政権を生きながらえさせれば間違いなく国民の生活と命が脅かされる。消費税増税さえ視野に入れている。侵略戦争への加担や無駄な公共事業、金融資本救済に反対し、人民生活防衛の声を上げよう。麻生政権への批判と怒りを集中しよう。 ※改正新テロ法、改正金融強化法が成立…衆院で再可決(読売新聞) ※海賊対策で恒久法作成へ=通常国会に提出−自民方針(時事通信) ※在日米軍再編1000億円を要求へ・・・防衛省(読売新聞) ※麻生内閣の支持率半減21%…読売世論調査(読売新聞) ※世論調査:支持率急落…「非常に厳しい数字」麻生首相(毎日新聞) ※「首相適任」小沢氏逆転 朝日世論調査(朝日新聞) 2008年12月13日 社会保障予算の2,200億円削減中止と後期高齢者医療制度の廃止を求める署名にご協力下さい(リブ・イン・ピース☆9+25) ソマリア沖への新たな自衛隊派兵策動を許すな!(リブ・イン・ピース☆9+25) 新テロ特措法延長法案を廃案に!給油活動を今すぐ中止せよ!(リブ・イン・ピース☆9+25) |