[報告]日韓友好映画上映会「空と風と星の詩人〜尹東柱の生涯〜」
朝鮮植民地支配の実態に真摯に向き合うために

 11月24日(日)、日韓友好映画上映会「空と風と星の詩人〜尹東柱の生涯〜」をリブ・イン・ピース☆9+25主催で行いました。60人近くが参加しました。
 尹東柱(ゆんどんじゅ)(北間島出身1917年12月30日〜1945年2月16日)は韓国でもっとも愛される国民的詩人の一人です。日本の植民地支配のもとで、朝鮮語使用禁止、創氏改名、強制徴用等皇民化政策と圧政が強まる中、いとこの宋夢奎(そんもんぎゅ)とともに日本に渡り朝鮮語での詩作を続けますが、治安維持法違反の疑いで逮捕され、祖国が解放される直前の1945年2月、27歳の若さで獄死しました。
 イ・ジュンイク監督は、国民的詩人の生涯を初めて映画にするというプレッシャーの中、彼の写真のイメージとの異質感を感じさせないために映画もモノクロにし、彼の生涯を美化せず「人物自体を忠実に表現する」よう心がけたといいます。また、主役に人気の若手俳優カンハヌルとパク・チョンミンの二人を起用し、若い世代にも映画が浸透するよう配慮しました。
 映画は、植民地朝鮮での日本による蹂躙、創氏改名が通達されたときの尹東柱の怒り、日本に渡ってからの孤独、日本の敗戦を見据え徴兵制を利用して民族蜂起を準備する宋夢奎の計画、それへの参加か詩作かという尹東柱の葛藤、朝鮮語での詩作にかける決意などが、いとこの宋夢奎への尊敬と嫉妬などを交えながら、描かれています。
 そして特高による取り調べで尹東柱が見せる強い意志や、“日本は劣等感から、西洋式制度をマネて文明国と称するのだ”と調書への署名強制を弾劾する宋夢奎の言葉などは、“植民地支配は合法”と開き直る恥知らずな現在の日本のあり方を問うものとしても心に響きました。
 アンケートでは、「とてもよかった」としてくれた人が大半で、「日本人全員が観るべき映画」「心に訴えるなど」など、感激の感想が寄せられました。
 「徴用工問題」をきっかけに日韓関係が悪化する中、日本の植民地支配を真正面から見据える映画を上映でき、多くの方が参加してくださったことに感謝します。この映画は、韓国人の映画監督が、韓国人の俳優たちを起用して制作した作品です。この中にも日本と韓国では、歴史認識への隔たりがまだまだあると知らされました。私たちはまず戦前の植民地下朝鮮で何が起こっていたのかを知ることから始めなければならない、特に韓流やKポップで韓国に親しみを感じているという若い人たちに知ってほしいとあらためて思いました。今後も是非継続していきたいです。

    

2019年12月7日
リブ・イン・ピース☆9+25



当日配布した資料ト(PDF)


「空と風と星の詩人・尹東柱の生涯」上映会アンケート集計報告

 映画はいかがでしたか
  とてもよかった    20
  よかった        6
  ふつう         1
  あまりよくなかった   0
  つまらなかった     0
  無回答         2

□ 最後まで朝鮮語で詩を書くことを貫いた尹東柱。この深層に少しは迫れたと思います。

□ 朝鮮半島の人が、日本に留学すること、日本でも独立運動をていたことなど、新たに知ったことでした。侵略され、無抵抗ではなかった、闘った歴史も知るべきだと思いました。

□ 尹東柱の名前は知っていたが、日本へ留学したり、イギリスへ出版を試みたり、細かいエピソードは知らなかったので、その点は新鮮に驚いた。欲をいえばもう少しゆったりした席で見れるとよかったかなあ。

□ 詩を書くというのは本当の人間のいつわらない心を貫くことという意味で私も好きです。在日の方で本名を名乗る生活をしているのは、共通する思いがあると感じる。

□ 意思強く生きた学生たちの背景を知りたいと思いました。

□ とても良い映画でした。広く宣伝し、もっとたくさんの人に見てもらえたのでは?と残念な気がしました。

□ 「序詩」に感動、共感す。空・風・星、詩もいいネ。生きるとは、考えさせられた。人、人間とは、・・・・

□ 日本の植民地支配の実態が、生々しく描かれており心に強く残った。終り近く、もう一人の主役が、「日本は近代国家のようにふるまっているが、実は劣等感から・・」という場面があった。現在の日本が韓国に対して、徴用工問題で、韓国に対する態度とダブっており、本質を突いていると思った。

□ 今後ともよろしく。

□ ・・・国民学校6年の時、敗戦、それまで軍国主義教育をうけてきました。大学卒業後、大阪市の小学校に勤務、40年程のほとんど障がい児教育を担当し、重度の障がい者の発達保証の教育をやってきました。・・・退職後もNHKのハングル講座を学習し、聞いても分らないが、ハングルが書けるようになりました。日本と韓国が今のようでなく、もっと仲良くつきあえたらいいなと思っています。韓国には韓国の方がつきそいで3日程いってきました。

□ 私は聴覚障がい者です。今日の映画には、日本語のセリフには字幕がつかないと知っていましたが、尹東柱さんのことを知りたいと思ってやってきました。とても良い映画でした。ただ良い詩を書きたいと思ってた青年が夢をたたれる、朝鮮併合で苦しい生活に追いやられた人たち、多くの未来ある青年が闘いの中で命をうばわれたこの歴史、朝鮮の人たちは学んでいるのでしよう。それに引きかえ、私たち日本では歴史で学んでいないことが、今の現状を生み出したのでしょうか。半分位、字幕がなくてとても残念でした。また、映画の時には字幕がついているのをみたいと思います。ありがとうございました。

□ 福岡で上映禁止になったのは、理不尽な事をした罪を隠したいのでしょうか、どこまでもひきょうな姿が徴用工問題にも表われています。

□ ユンドンジュは、すごい人物だと思いました。小林多喜二が逮捕されたとき同じ頃、ユンドンジュも殺されたと思い、つらい思いです。

□ 見たのは今回で2回目です。新しい気づきをありがとうございました。

□ 知識人の短い人生を通して植民地支配の片鱗を見ることができた。私自身は中国出身で、日本軍占領下の中国の話は多く聞いたが、朝鮮の状況を見るのは初めてだった。

□ 力のこもった良い映画で感動しました。ただ、場面展開が(実際の福岡刑務所と追憶など)めまぐるしくて、わかりにくかったと思います。また、事実と異なる個所もあり、少なくとも宋友恵さんの評伝とは全く違っていて、とまどいました。

□ 「主権」−そう、これはどのように作られるのか、とても重たい映画ですが、今の「日韓」をとらえる時に見るべき映画と思いました。「詩」を改めてよみ直したいと思いました。

□ 日本人全員が観るべき映画だと思いました。

□ とにかくつらい。この歴史を忘れさっている、この日本が。

□ 心に訴えるとても良い映画だと思いました。「朝鮮を植民地にしたこと」について初めてわかったように思います。そして、その事に対して、本当に怒りがわいてきました。

□ とても感動しました。日本の侵略に、命をかけて抵抗して闘う人々のすがたに感動します。そして、詩もとても心をうちました。

□ 尹東柱は、この映画をみる前に感じていた以上に、想像をはるかに超えるほどに清冽で、読む人の心に自然と入りこんでしまうしなやかな詩人であったことを再確認しました。この映画、覚悟をして観に来ましたが、自分の覚悟がまだまだ中途半端であったことを思い知らされました。日本がかつてどんな政策をとってアジアの人々を苦しめて来たのか、そのほんの一端をみただけだと思うけれど、それでも自分の住むこの国がどれほど恥ずべき歴史をきたのか、言葉になりません。「言葉をうばわれ名前をうばわれ」?書けば簡単だけれど、それがどれほどひどいことでどういうことを意味しているのか、この映画が如実に教えていると思いました。尹東柱の心を、意識を、遺志を私たちも次の時代につないでいきたいと思います。

□ 豊かな詩情の映画の中に、朝鮮民族のいかりと日本帝国主義の深い罪、実に深い罪が表現されていました。

□ 朝鮮の人々の立場から、植民地支配を描いた映画を見たのははじめてです。彼らの思い、心をゆさぶられると共に、いかに朝鮮の人々を日本が踏みにじってきたのか考えさせられました。若い人たちが、この歴史的事実を知って友好を深めていければ明るい未来があると思いました。

□ 朝鮮植民地支配の下で呻吟し、それぞれの分野で闘った若者の人生を知ることができ、朝鮮人民への加害に対する認識が深まりました。ありがとうございました。

(アンケートに書いていただいた個人情報に関わる内容などは、主催者の責任で掲載から省いています)