2月4日、6日「オレの心は負けてない」連続上映会報告

 2月4日と6日に元日本軍「慰安婦」宋神道さんの裁判闘争を描いたドキュメンタリ映画「オレの心は負けてない」の上映会を職場(主催は阪南中央病院労働組合)で行ないました。参加者は両日あわせのべ24名でした。この企画に先立って、日本軍「慰安婦」問題の立法解決を求める120万人署名活動と「慰安婦」問題を中心にした戦争による女性への性暴力被害に関するパネルを借りて展示を連日行ないました。職場では性暴力救援センターSACHICOがこの4月から開設することもあってか、産婦人科の看護師2名と病棟の助産師1名も参加してくれました。
 見終わってから、1人ずつ感想を出し合いました。宋さんの傷は、はかり知れないですが、破壊された人間の尊厳が回復する過程や、宋さんの明るいキャラクターやパワーに救われたり運動も導かれたり…と、宋さんという人間のすごさに魅了されました。そして何とかこの問題を解決させたいという気持ちになり、元気づけられもしました。
 企画が終わり、ホッとしたものの、寂しい感じもします。自分たちが上映会に関わって、「意外とできるもんやなぁ〜! ヨカッタ!ヨカッタ!!」と自画自賛。次は何をしようかなぁ…?
 先日はナヌムの家スタッフである村山一兵さんの話を身近に聞いてきました。今度は韓国へ、ナヌムの家へ行ってきま〜す!!

2010年2月28日
リブ・イン・ピース☆9+25 NOK

映画の感想
・ 運動をすることでみんなに伝えていけることのすばらしさ、勇気をいただけた気がします。
・ 予備知識がないとちょっと分かりにくい所もあるが、裁判と通して、闘いを通して人間破壊された宋さんが人間回復していく過程がわかった。
・ 宋神道さんの強烈な個性と力強いメッセージに圧倒されました。涙が出たり、笑いがでたり…と、画面にくぎ付けになりました。ご本人のそうぜつな人生から発せられる未来の子どもたちへのメッセージは、本当に心に届くものでした。
・ 明るいキャラの人だったので、救われた所があります。まだこの問題は解決していないんだなぁと思いました。
・ 心が重くなりました 
・ もっとみんなに知って欲しいと思いました。
・ まさしく、宋さんは「偉大なるサバイバー」と呼ばせていただきたいと思います。闘う姿は、彼女の力はもとより、周りの支援や理解がいかに大きいか実感させられた。この映画は、人によってずたずたにされた心は、人の力によって回復することが出来る。誰かが寄り添うことが、大きなエンパワメント*につながることを実証している、と思った。
・ 宋さんと、支援する会のみなさんとが真剣に言い合い、お互いが対等に信頼関係を築かれたことがスゴイと思いました。また、やればできるんだという前向きな気持ちになりました。心の傷は吐露して、周りの人に受け入れられてそれを確認することで回復していく過程に、戦争と女性の人権博物館の必要性を改めて感じることが出来ました。
・ 裁判闘争を明るく進められている(ように見える)のに感銘しました。原告の裁判であると同時に「支える会」とその周りの人々に戦争責任を問いただしているのだと思いました。
・ 日本の裁判の限界かな!市民運動もっと広まらなければともとも! 
・ 正直「慰安婦」の運動を続けていくことに、いささかつかれていたのですが、今日は宋神道ハルモニにとても元気をもらいました。ハルモニのためにガンバロウと思いました。

映画の製作者や宋神道さんへのメッセージ
・ 裁判をしてくれてありがとう。映画を作ってくれてありがとう。10年間ご苦労様でした。
・ 支える会と宋さんのタッグを組んだこの記録映画が今後、様々な地域に広がっていくことを期待します。
・ この問題を新めて知る機会を下さってありがとうございます。あきらめずに戦って欲しいと思いました。
・ 戦争のない 責任謝罪のできる未来を子ども達に残したいです。
・ 私達の想像をはるかに超える耐え難い体験をされて来た宋さんが、ラストシーンで「今が一番幸せ」と言った言葉は、ホットするとともに、今後性被害者支援をしていく私にとって大きな勇気となりました。
・ 熱心な活動をありがとうございます。私も頑張りたいと思います。宋神道さんステキです☆
・ この問題を正面に見すえて、生活していきます。
・ 宋神道さん 大阪で1回みて今日2回目です。宋神道さんの明るさ、戦時のくやしい思い
・ 今年中に解決を目指します!!

「慰安婦」問題についてのご意見やご感想など
・ 日本の責任を強く感じました
・ 立法解決を1日も早くするべきだと思いました。
・ 「性犯罪は、被害者の尊厳を最も踏みにじる極めて悪質な犯罪であり被害者の受ける精神的な影響は多大である」と言われています。「慰安婦」の問題は、その何倍もの被害を受け続けてきた性被害者であるという視点で理解していく必要があると思います。
・ 早く解決したいです。「慰安婦」問題の解決のために行動している皆様に感謝です。「慰安婦」問題に苦しめられている皆様には…本当に申し訳ありません。
・ 大阪市会に可決をめざして努力したい。

◆2月4日上映会の後で出た感想など
・ 「慰安婦」問題は重たくて理解するのが難しいですが、この映画は宋神道さんという1人の人間を通じて明るくて笑えるところもありながら「慰安婦」問題を知ることができるので、いいと思った。早くなんとか解決したい。
・ 初めてこの問題について考えるきっかけになりました。お産に関わる仕事をしているので、特に慰安所で妊娠したのをどうするか…が印象に残った。青春を返して欲しいと思った。
・ 宋さんが明るいキャラクターだったのが救われた。印象に残ったのは高校生を目の前にした宋さんの姿、そこにグッときた。しゃべるのが早口で何と言っているのかが分からなかったところが残念です。
・ 身体も心も人生そのものを破壊されたと思った。日本の私たちの問題。
・ 宋さんの明るさにみんな引っ張られていったと思う。
・ 宋神道さんの強烈な個性と力強いメッセージに圧倒されました。涙が出たり、笑いがでたり…と、画面にくぎ付けになりました。ご本人のそうぜつな人生から発せられる未来の子どもたちへのメッセージは、本当に心に届くものでした。
・ 父は戦争のことをよく話したが、男性だからかこの問題のことは話さない。以前ニュースで話題になった時期があったのに、あまりニュースにならなくなって、父がこの問題について「終わったんかな」と言った。宋さんの勇気、共感した。
  * この問題が「終わった」と思わされているのは、「国民基金」というものがあるから。それは民間の基金・単なる見舞金であり日本政府の謝罪も賠償も含まれていない。
・ この映画は3回目です。私も高校生を目の前にした宋さんの姿が印象に残っています。もう1つは血圧が低い話です。「手冷たいよ」と宋さんが言って上の人を手玉に取るのがスゴイと思いました。また、今年は韓国併合100年という年で考えさせられる機会も多いです。ナチスは女性への集団レイプがあったんですが、日本は戦争の前線に20万人も女性を連れて行くしかも植民地の人を、という非常に特殊なものだと改めて思い出しました。
・ 今日感動したのは、チマチョゴリを着て踊っていたところ。人間性が破壊された人が支えられて回復していくところです。問題は私たちの関心の低さ、私たちは加害者だと思います。1人でも2人でも見て欲しいと思います。
・ 初めて観ました。10年という月日を1時間半にした映画。明るい元気な姿の背景にあるものを理解する必要がある。印象に残ったところは、裁判に負けて次どうするか?の葛藤を乗り越えていくところ。そこが感動的で心動かされた。「慰安婦」問題の立法化を求めて各地で意見書が上がっている。無駄にしないようこの動きを進めていきたい。学生時代から興味を持って20年経つ。自分が今まで何をしていたのかを考えると反省しますね。
・ この映画を観ながら、重いテーマなのに笑えるところがあって、笑ってもいいのかな?という気持ちがあった。私が映画を観たいという思いから始まったこの企画。実現できてありがとうございました。
*エンパワメント(empowerment)
  1995年に北京で開かれた第4回世界女性会議以降、このエンパワメントという言葉が広く使われるようになりました。
これは、女性が政治・経済・社会・家庭など社会のあらゆる分野で、自分で意思決定し、行動できる能力を身につけることが、男女平等な社会の実現に重要であるという考え方のもとで主要課題の一つとなったことによるものです。
総理府が1998年7月に発表した「男女共同参画2000年プランに関する報告書(第2回)」では、女性の稼動所得割合、専門職・技術職・管理職に占める女性の割合、国会議員に占める女性の割合を、用いて算出されるジェンダー・エンパワメント測定値が世界第34位とかなり後位であることなども紹介されています。
この報告書の中でもエンパワメントとは、『「力(パワー)をつけること」の意』と書かれていますが、それは、単に『「これから女性だけが力をつける」のではなく、人と人との関係のあり方、人と人との生き生きとした出会いにおいて、大人と子ども、女と男、女と女など、わたしとあなたが互いの内在する力に、どう働きかけあうか、お互いがそれぞれ内に持つ力を、いかに発揮し得るかという関係の中で捉える』必要があります。
その意味で、エンパワメントとは、『「人間はみな生まれながらにしてみずみずしい個性、感性、生命力、能力、美しさを持っている」と信じることであり、そのことを肯定する心を持って、これまでの環境から受けた比較や暴力など、自己を否定する影響を取り除き、私たち一人ひとりの誰もが潜在的に持っているパワーや個性を再び生き生きと息吹かせること』です。

◆2月6日上映会の後で出た感想など
・ 裁判をやりながら10年、それまでの歴史もあって大変だったろうな、と思った。しんどくなった時にパッと雰囲気を変えられることを改めてすごいと思った。戦争したらあかんともよく言っている。結局裁判後「オレの心は負けてない」という宋さんの言葉を聞いて、聞いた側が今後どうするかが問題だと思った。
・ 映画から8年。生きておられるうちに何とかしなければ。明日「慰安婦」問題を解決しようと東京で会議がある。活動している人が来る。大阪市でもやっていく話をしていきたいと思う。この映画は思い入れがあって、10回以上観ている(上映する立場)。
・ 今回の上映会は友人から聞いて来た。映画は2回目。大阪市に住んでいて「慰安婦」問題は知っていたが、真面目に真面目にこの問題解決に取り組んでいる若い人と会った。いろんなかたちで、今後宋神道さんの明るい性格、湿っぽいものを今日じっくり見せてもらって、宋さんの心の叫びを聞いて、心強い活動家まで育っていないと反省しているんですけど、自分も頑張らないとと思いました。大阪市会にできるなら本国会に間に合わせたい。議員と協力して、議員によっぽど頑張ってもらえるようにと思う。
・ 「慰安婦」問題解決から、「戦争はあかん」というところまで、大きなところまで持っていった映画だと思った。
・ 2回目で、初めて観た時より、気持ちが楽に観られた気がします。日本軍「慰安婦」問題に対して「オレの心は負けてない」という心を持って日本で生きていかれる気持ちを考えると、いたたまれない気持ちになりますが、この映画、よかったです。
・ 人間性が破壊されて、お酒に溺れたりしたが、裁判をする。そして戦争はダメだというメッセージにもなった。人は主張することで人間性が回復すると思った。この映画、いいなと思った。「慰安婦」問題、ヒドイといつも思う。もっと多くの人に観てもらいたい。みんなにたくさん知ってもらって、謝罪する事によって、今後戦争を起こさないでと伝えられる映画でいいなと思っている。また上映会したらいいかなぁと思った。
・ 戦後つれ添った方のお骨を納める「父ちゃんごめんな」の言葉に、どんな思いが詰まっていたのかと思った。言いたくても言えない…。考えると目頭が熱くなる。日本人の立場からすると、罪深い。いろんな思いが伝わってきた映画。最後の関係者の名前を見て、自分が知っている人の名前も何人かあり、僕も関わりたかったなと思った。
・ 「慰安婦」問題の事をみんなに知ってもらおうと説明したいが、難しくてよくわからず説明できない。いつも歯がゆい思いでいっぱい。この映画は、宋神道さんという人を通じて、心から「慰安婦」問題を解決したいと思えるすごい映画だと思う。今日はたくさんの人に観てもらえて嬉しいです。
・ 今日は、じっくり映画を観られて、泣いてスッキリしました! 印象に残ったところはチマチョゴリを着て喜んで踊り、「このチマチョゴリくれ」と言うところ。以前、チマチョゴリをかっこ悪いものでどうせなら着物をくれと言っていた宋さん。それが、解放された象徴のシーンだと感じたからです。「慰安婦」問題の解決のために、80代のおばあさんに何回も日本に来てもらって、どんなに負担をかけさせているんだろうと思う。