『オレの心は負けてない』上映会 大盛況!

 映画『オレの心は負けてない』生野・東大阪上映会(実行委員会主催)に参加していただいた方、ありがとうございました。おかげさまをもちまして、7月4日東大阪、7月5日生野、両会場合わせて200人を超える参加者があり、多くの方が宋神道さんの生き様に心を打たれたことと思います。まだ集計が終わっていませんが、収益金はすべて韓国ソウル「戦争と女性の人権博物館」建設委員会に寄付させていただきます。

 私としては4度目の『オレの心は負けてない』でした。上映会を主催するのは2度目です。何度観ても感動し、何度観ても新しい発見のある映画です。
 改めて感じたのは、宋神道さんの存在そのものが奇跡であるということです。「在日」であるからだけでなく、裁判を闘ってこられ、尊厳回復を勝ち取ったからだけではなく、自己の体験を「戦争はいけない」という普遍的なメッセージにまで高めたからだけではなく、ただただ存在することが奇跡なのだということ。これまでの人生の中、戦中戦後を通して、たくさんの辛いこと、悲しいことがあり、それでもいまここにいるということが奇跡なのだということです。
 もう、どのシーンがよかっただとか、そういうことを語る余裕が今の私にはありません。語ろうと思えば、いろんなシーンが浮かんできて、収拾がつきません。宋神道さんの複雑な内面も含めて、全てが素晴らしいです。

 なぜ「奇跡」だと思ったのか。
 宋神道さんはもうじき87歳になられます。
 第9回アジア連帯会議に参加された宋神道さんは、染めるのをやめた髪は真っ白で、壇上に上がる足腰も大分弱っていたと、参加していた友人にききました。あの宋神道節は健在だったそうですが。
 87歳です。それは年相応ではあるのですが、スクリーンの中でしか彼女を知らない私としては、やはり少なからずショックでした。
 それは今年の4月、キル・ウォノクハルモニをお呼びしようと企画して叶わなかった時の衝撃にも繋がります。
 あるいは、毎月のように、ハルモニの訃報に接しなければならないということ。

 これまで何度も繰り返しているのですが、やはり何度繰り返しても足りないということはあるのです――私たちには時間がありません。

 宋神道さんが裁判で求めてきた「国家による謝罪」は、いまだ実現していません。それを実現するために私たちは日々がんばっているのですが、がんばっているだけでは足りないのです。実現しなければダメなのです。
 私は日々の生活の中で意欲や熱意が擦り切れてしまったりすることもあるのですが、そしてそれはある程度は仕方がないことだとは思うのだけれど、その擦り切れてしまう一秒一秒が、ハルモニたちの足りない時間を奪っていくのです。

 なんとかして、宋神道さんがもとめてやまない謝罪を実現させたいと、改めて勇気を奮い起こされました。
 宋神道さんの心は負けていないのに、私が負けていてどうするんですか?!

 また機会があれば、『オレの心は負けてない』の上映会を企画したいと思います。何度でも観たくなる映画です。その時にはみなさん、また是非ともご参加下さい。

2009年7月7日
リブ・イン・ピース☆9+25 カラン

リブ・イン・ピース☆9+25ブログより転載