5/22 共謀罪法案の委員会強行可決に抗議するビラまき・シールアンケート行動報告

 5月19日の衆議院法務委員会での共謀罪法案強行可決に抗議し、共謀罪、憲法九条への自衛隊明記、加計学園問題等に対するシールアンケート行動を行いました。11人が参加しました。
 共謀罪のチラシを配っているとわかって手にとってくれる人や、自分の方から受け取りにきてくれる人など、いつもよりも関心が高まっていることを実感しました。
 共謀罪はよくわからないのに強行採決するのはおかしいという意見もありました。しかし、多くの人が不必要と考えていましたが、必要と考えている人もいることがわかりました。また、憲法九条の「改正」については、いつもより「賛成」の人が多いのも意外でした。賛成の理由を聞いたところ、一人は「自衛隊の役割を災害救助などときっちり書いた方がいいから」と答えました。「九条1、2項を残して3項に「専守防衛・災害救助の自衛隊」を明記する」との安倍首相の方針に対して、丁寧な反論をし九条を守る世論形成と運動を進めていく必要を新たに思いました。

 

2017年5月23日
リブ・イン・ピース☆9+25


安倍政権の一強政治に関するシールアンケート

□5/19衆院法務委員会で「共謀罪法案」が強行採決されたことに賛成ですか反対ですか 
賛成      3          
反対     13
わからない   4

□共謀罪法は必要と思いますか
必要       4
不必要・危険  11
わからない    4

□安倍総理は「2020年までに9条に自衛隊を明記する改憲する」改憲方針を打ち出しました。このことに賛成ですか。
賛成      6
反対     11
わからない   2

□「森友学園」疑惑に加え、「加計学園」の獣医学部新設での「安倍総理の意向」がなされた疑惑が出てきていますが、徹底した解明をすべきだと思いますか
思う     13
思わない    3
わからない     3

(当日配布したチラシ)
 

共謀罪法案は廃案に!!

共謀罪法強行可決に抗議する
 安倍政権は5月19日、多数の野党議員が反対する中、衆議院法務委員会で共謀罪法案を強行可決しました。国会の周りには反対する市民が9000人も詰めかけ、全国各地で反対の声が上がる中での強行採決です。与党が日本維新の会を抱き込み、反対意見を封じ込め、数の力に任せて暴力的といえるようなやり方で可決したことは共謀罪法の本性を示すものです。
 共謀罪法は、市民の監視と言論封じ込めにつながるとして過去3度も廃案になりました。現在朝日新聞や毎日新聞などでは、言論が圧殺された日本の戦前を想起させるとして「横浜事件」「商大事件」「滝川事件」などの被害者・犠牲者を知る人たちが反対の声を寄稿しています。そこで語られているのは、出版社が企画した温泉旅行の集合写真が政治結社結成の謀議と見なされたり、京都大学で学生たちが出していた総合雑誌の名義人だったという理由だけで逮捕・拷問・投獄されたなど、まさに一般人、普通の人々が弾圧された歴史です。  
 共謀罪法は、国民を監視下に置き、政府の政策を批判したり反対する市民を取り締まるための法律です。言論活動を圧殺し、自由にものを言えなくする法律です。絶対に成立させてはなりません。

安倍首相は加計学園疑惑・森友学園疑惑に答えるべき
 5/17付朝日新聞の報道をきっかけに、安倍首相の長年の友人が理事長を務める加計学園を異例に優遇していた疑惑が次々に明らかになりました。官邸が「総理のご意向」「官邸の最高レベルが言っている」などと文科省に圧力をかけ、国家戦略特区に獣医学部の開校を促していたのです。不可解な経緯で加計学園の獣医学科は開校を認められ、愛媛県今治市が土地を無償譲渡した上に、総事業費192億円のうち96億円を市と県が負担するという内容が秘密裏に決まりました。
 ところが菅官房長官は「怪文書みたい」「いちいち政府が答えることではない」などと、疑惑を伝える報道への敵意をむき出しにしました。これを受けるかのように文部科学省はこのことについての「調査結果」なるものを5/19に発表し、“文書の存在は確認できなかった”として早々と幕引きを図っています。文書には日時や参加した人物−−内閣府の審議官と参事官、文科省の課長と課長補佐の計4人の実名が書かれ、その一人である日本獣医師会顧問の北村元自民議員が「書かれた内容はほぼ事実」と証言しているにもかかわらずです。
 この事件は、安倍首相が首相の立場を利用し、旧知の友人が理事長を務める加計学園に獣医学部の新設という異例の便宜を図った権力犯罪ともいえるものです。森友学園問題でも、神道小学校設立への安倍首相夫妻の関与を示す新たな証拠が出てきています。徹底究明が必要です。

共謀罪は安倍政権を守るため。政府批判の言論や運動の封じ込めが目的
 共謀罪法案の最大の目的は、国民をたえず監視し、政府に批判的な言論活動や運動を未然に封じ込めることです。金田法相は“地図と双眼鏡を持って花見に行ったら、犯罪現場の下見とみなすことができる”“山でのキノコとりは犯罪資金集め”などと平然と答弁しています。つまり政府や警察がある団体を「犯罪組織」と見なせば、どんな行為に対しても“共謀と準備行為を行った”と決めつけ、共謀罪容疑で逮捕することができるようになるのです。夫婦や友人同士でも「団体」、平和運動や反原発運動を行う市民団体だけでなく、メディアや出版社なども「団体」です。
 政府・与党は、安倍首相本人と政権中枢に関わる重大疑惑にフタをし、事実を突きつけられてものらりくらりと言い逃れ、質問する野党に脅しをかけ、真実を伝えようとするメディアに対して「怪文書」などと侮蔑的な言葉を投げつけて攻撃を加えているのです。共謀罪法はこのようなメディアや世論から安倍政権を守るための法律であるといっても言い過ぎではありません。

共謀罪法によって、真実が報道されなくなる
 共謀罪と聞いて「自分は犯罪の共謀なんかしないから大丈夫」と多くの人が思っているかも知れません。しかし「自分が逮捕されなければいい」という問題ではないのです。首相や政界を批判するメディアや言論界が敵視され、市民団体は弾圧されます。共謀罪をちらつかせることで事実上の報道規制・自主規制(=忖度)に追い込まれれば、私たちの目・耳には、官邸が垂れ流す情報しかは入ってこなくなります。政府の不正を追及したり、ただすことさえできなくなります。安倍首相をはじめ、菅官房長官、稲田防衛相、金田法相、辞任に追い込まれた今村環境相など、国民を蔑視し、平然とウソと暴言を繰り返しています。こんな政府が共謀罪を手にしたらどうなるでしょう。
 そもそも政府にとっては「犯罪組織」と一般市民の区別などありません。メディアや出版界、芸術や学術、フェイスブックやブログなどあらゆる言論活動・表現活動、サークル活動、市民活動等で政府を批判するものは「犯罪組織」として一掃してしまいたい、そのテコとなるのが共謀罪です。

共謀罪法を廃案に!!
 共謀罪法は、私たちが日常的に使うメールやLINEなどの通信傍受、密告・スパイ・自首・相互監視を奨励する恐ろしい法律です。23日には衆議院本会議で採決を強行し、参議院での審議を進めようとしています。共謀罪反対の声を上げ、強行採決を阻止し、絶対に廃案にしましょう。(2017.5.22)

共謀罪法の衆院委員会採決に抗議し、廃案を求める声を! 
*安倍首相官邸
 TEL 03-3581-0101 FAX 03-3581-3883 メール
*自民党本部
 TEL 03-3581-6211 FAX 03-5511-8855 メール
*公明党
 TEL 03-3353-0111 FAX 03-3353-0457 メール
*日本維新の会
 TEL 06-4963-8800 FAX 06-4963-8801 メール