[報告]3/27「高校無償化」から朝鮮学校排除に反対する緊急行動(東京・代々木公園)


 3/27 午後2時から東京・代々木公園イベント野外ステージで、「高校無償化」から朝鮮学校排除に反対する緊急行動が実行委員会の主催で行われた。実行委員会は69の参加団体で構成され、当日の集会は760人の参加者を集めた。その内朝鮮高校生が200名以上参加し開催された。 
 私が特に心を打たれたのが、集会終了後のデモ行進だった。
 「政府は朝鮮高校の無償化を認めよ」、「高校無償化をすべての学校に」、「高校無償化をすべての高校に」、「朝鮮学校を排除するな」、「教育の差別に反対」、「子どもは平等だ」、「排外主義にハンタイ」、「日本社会の友人を苦しめるな」、「日本人は生徒と連帯するぞ」、「共に差別に反対しよう」などなど、参加者はこぶしを突き上げ、あらんばかりの声を上げコールした。代々木公園から渋谷繁華街はそのコールに騒然と包まれた。行き交う歩行者は「朝鮮高校の問題か」と口々に声を出していた。今こそ、声を上げなければと私は衝撃を受けた。そして感動した。

 集会でのアピールも、ものすごく心打たれるものであった。
 ☆主催者のウリの会から「高校無償化から朝鮮高校の排除を許さない市民と高校生が結集した。突然無償化に言いがかりをつけられ、針のむしろに座らされる高校生と連帯しよう。在日コリアンとの友情と絆を分断させてはならない。第三者機関を許さない。いかなる差別も許さない。無償化を勝ち取ろう」と挨拶があった。
○20年前に朝鮮高校を卒業した弁護士さんが「教育に外交・政治を持ち出し、こんな分類化を許していいのか。1975年に朝鮮学校をつぶすために持ち出した専修学校と同じではないのか。東京・大阪・京都・福岡の弁護士会の会長が声明を出している。朝鮮学校の排除に全く理由がない」と発言した。
○朝鮮高校の学生が「朝鮮高校は学業やスポーツでも日本の学校に引けを取っていない。差別を許さない。闘っていきたい。」女子学生は「日本の至る所から署名が送られてくる。学べることは幸せだと思っている。ネットで誹謗中傷する書き込みを見て、自分の存在が否定されているように思い、怒りがこみ上げてきた。皆さんと闘っていきたい」と自分たちの思いと決意が発言された。
○朝鮮学校に子どもを通わせている保護者は「子どもから、『オンマ、みんなの視線を最近感じている。駅で男から、まだチョゴリ着ているのかと言われた』と言われたことを話した。その保護者は、鳩山首相に出した手紙を以下のように読み上げ、苦しめられている心境を表明した。「高校無償化は外国人学校や各種学校も含まれると聞いている。なぜ朝鮮高校を排除するのか。いろんな誹謗中傷をマスコミが流している。大学資格問題と同じようになっている。この60年間在日は他にない教育をしている。マイノリティーを否定することは民族差別だ。子ども達は日本を嫌っていない。あなたの発言が子ども達の心に突き刺さっている」。
○枝川朝鮮学校を支援する会から「朝鮮学校に助成金を出すべきだ。東京都が枝川朝鮮学校の土地を取り上げ、民族教育を奪い取ろうとした。裁判闘争で2007年3月歴史的和解を勝ち取った。すべての教育を平等にしよう」と、闘いによって民族教育を続けていることが語られた。
○日朝友好議連の民主党の世田谷区議は「専門家の審査でなく、即座に無償化すべきだ。当事者ときちっと話をするように首相に言っていく」と発言した。小金井市議は、3/3高校無償化からの朝鮮学校排除反対の意見書を採択した事を発言した。八王子や三鷹市議会でも審議されているとのことだった。
○東京教組の教員から「朝鮮高校教員との交流会をスタートさせた。それを鳩山首相が知っていれば、あのような発言は出ないはずだ。不当な排除は許せない。これは日本全体の問題だ。」と教員の立場からの発言だった。
○一橋大学教員の鵜飼哲氏は「大学教員の要請書・メールが千名を超えた。3/24に文科省に要請行動を行った。2003年大学資格の時は政権が自民党だったが900人以上の大学教員の声明を出した」と発言した。
 集会の最後に決議を採択した。デモと集会に応えるように我々も声を上げていかなければと強烈に感じた。

2010年4月3日
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