政府は、南スーダンのPKO(国連平和維持活動)に派遣する陸上自衛隊に、戦争法に基づく「駆けつけ警護」と「宿営地の共同防衛」などを新任務として付与する閣議決定を強行しました。もはや自衛隊がPKO派遣する条件が完全に崩れているにもかかわらず、派遣し続けるだけでなく、戦闘現場への突撃や威嚇・警告射撃、他国軍との共同軍事作戦などの任務を新たに解禁するなど危険きわまりありません。「殺し殺される」事態が現実になるのは確実です。 南スーダンでは7月に首都ジュバでキール大統領派とマシャール前第1副大統領派の間で激しい戦闘が起き内戦状態にあります。政府はこの両者による停戦合意の崩壊の現実を黙殺し、「マシャール派」は紛争当事者ではない、従って武力紛争は起こっていない、だからPKO参加5原則は崩れていないなどと詭弁を弄して、自衛隊派遣の継続と新任務付与を強行しているのです。 憲法も法も原則も無視した「駆けつけ警護」閣議決定強行を徹底糾弾します。閣議決定を撤回すべきです。今月20日に予定する第11次隊陸上自衛隊第9師団(青森市)の派遣を中止すべきです。今すぐ自衛隊を南スーダンから撤退させるべきです。 ※「駆け付け警護」を閣議決定 南スーダン派遣部隊に付与(朝日新聞) ※南スーダンPKOで駆け付け警護可能に 閣議決定(中日新聞) ※新任務付与に関する基本的な考え方(首相官邸) ※南スーダン国際平和協力業務実施計画の変更について(防衛省) 2016年11月15日 |
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