オスプレイの伊丹空港緊急着陸に抗議する

 4月1日午後2時前、普天間基地に所属する垂直離着陸機MV22オスプレイが大阪伊丹空港に緊急着陸した。山口県の岩国基地から神奈川県の厚木基地に向かっていた途中、「システムトラブル」が生じての民間空港への緊急着陸だ。パイロットからの緊急着陸要請に応じ、滑走路を閉鎖し、民間機の離着陸を一時止め、B滑走路に進入させた。市街地に位置し、一日約400回もの航空機の発着がある民間空港への着陸はきわめて危険であり異常である。
 オスプレイの不具合、緊急着陸が常態化している。わずか5日前の3月27日に沖永良部空港へ緊急着陸したばかりだ。2017年8月岩国基地に白煙を上げて緊急着陸、2018年8月14には1日に2件、嘉手納基地と奄美空港にそれぞれ緊急着陸、同10月にも奄美と佐世保に連続して緊急着陸と、まともに飛んでいない。奄美空港にはすでに5回も緊急着陸した。2016年12月のMV22の名護市沿岸墜落のような重大事故にいつつながるかわからない危険な状況にある。
 横田基地の空軍CV22は米軍機の中で最も事故率が高く飛行10万時間あたり3.22、普天間のMV22でさえ3.27で海兵隊平均の2倍近くある。極めて事故率の高い機体だ。それが日本全国を飛び回り、各地で民間空港に緊急着陸しているのだ。しかも、これらのほとんどは普天間配備の24機が起こしたものだ。オスプレイの異常の多さと合わせ整備の複雑さは群を抜いている。米軍の整備体制と補給品予算が追いついていない。さらに5年に1度定期整備をする陸自木更津基地での整備は、1機目が2年も要してようやく終わったばかりだ。とうてい全機の定期整備などできそうもない。そんな態勢で飛び回っているのだ。
 大阪国際空港周辺都市対策協議会(10市協)は、着陸を許可した国土交通省と防衛省、同空港を運営する関西エアポートに抗議文を提出したが、米軍は防衛省や伊丹市にも緊急着陸の原因も、行き先も一切秘密にしたまま、2日午後オスプレイを離陸させた。
 沖縄を、日本列島を欠陥機オスプレイの飛行訓練場とすることは許されない。オスプレイの飛行を中止せよ。

2018年4月5日
リブ・イン・ピース☆9+25