1.28大阪集会に1300人が結集
「普天間の代わりの基地はいらない。
移設先なんかの議論をするのではなく、普天間の閉鎖を今すぐすべきだ」
  
 1月28日、大阪・中之島公会堂大ホールで、普天間基地はいらない!新基地はいらない!1.28大阪集会(大阪平和人権センター他主催)が行われた。平日の午後6時半からという時間帯にもかかわらず、市民や労組員らが次々と詰めかけ、会場は2階席まで満杯になり、1300人が結集した。
 主催者の「今日の集会は1/30東京1万人集会へつなぐ集会だ。沖縄の人々が全国に散らばって今日のような集会を各地で開催している。米は戦後65年間基地を置き続けてきた。巨大な米戦略のもとで独立国日本が基地をなぜ置かせるのか。日米対等の関係に持って行くべきではないのか」との意気の上がる発言の後、辺野古ヘリ基地反対協議会代表委員の安次富浩さんが講演した。約1時間にわたる講演には、会場割れんばかりの拍手の渦が巻き起こった。

 以下は安次富さんの講演の要旨である。
(1)辺野古座り込みへのご支援をこの壇上をお借りして、お礼申し上げます。ありがとうございます。市長選の結果、基地反対の稲嶺市長が誕生しました。さらに責任を持って運動していかなければ行けないと決意を新たにしているところです。今日午後3時から大阪の防衛局に申し入れをしてきましたが、その対応は連立政権になっても変わらないものでした。連立政権を強化するのも運動の力です。政権を強化していきましょう。その力で仲井真県政にぶつかっていきたいです。
(2)沖縄の闘いとは平和的生存権を求める闘いだった。植民地時代に復帰運動をしてきた。40年経つが、相も変わらず基地が置かれている。米軍基地の集中を変えていかないといけない。11月に米兵のひき逃げ事件でも、今の日米地位協定では『殺人・強姦レイプしか身柄を引き渡しできない』ものになっている。地位協定では範疇に入っていない。不平等性がある。米と向き合っているのか。属国政権でない、連立政権があるので、平等な交渉を進めてもらいたい。

神戸の仲間からの寄せ書きを披露する安次富さん
キャンプ・シュワブの金網にくくりつけるという
(3)政府は名護市長選に冷水をかけている。沖縄県民のを逆なでする発言が多すぎる。私たちは名護市長選を頑張りに頑張り抜いてきた。基地建設がNOの市長になった。大きな意義がある。やっとの事で、初めて基地反対の市長を誕生させたのだ。歴史的意義がある。
(4)平野官房長官は、大阪出身だと聞いている。けっとばしてやりたいくらいだ。前政権の流れを断ち切ってほしい。「グアム移転協定」の署名時にある国会議員が「番犬に与えるのには安い金だ」という声があった。7000億円をグアム島移設にお金を使うことはおかしい。海兵隊は番犬ではなく、アフガン・イラクへ出撃した闘犬ではないのか。飼い主(鳩山首相)が番犬いやどう猛な闘犬に綱でひかれ、おどおどする姿そのものだと思っている。沖縄から出撃させてはいけない。安保は「極東条項」、東アジアという枠があったはずなのに、取っ払われている。ブッシュ政権で、フラッグを明らかにせよといわれ続けてきた。日米安保は大きな課題に直面している。「グアム移転協定」は見直すべきだ、安保50年を見直しすべきだ。主権者たる国民の意見を聞け。米と平和条約を主体的な民主主義的国家として、東アジアの国家でないといけない。
(5)名護市長選告示の日、市内を右翼がデモ行進していた。思想信条の自由ではあるが、日の丸をひらめかせることが、沖縄の人々の感情を逆撫ですることを考慮していないと思った。
 1/5前後に、沖縄タイムス・琉球新報などは社説で沖縄の民意を突きつけているが、中央のメディアである読売は「辺野古へ新基地を」と社説で書き、朝日も産経と同じで「日米同盟にヒビがはいる」と書いている。ジャーナリズム精神をどこにおいてきたのかといいたい。沖縄県民がこんなに踏ん張っていることを聞き、新聞などでものをいうのが、ジャーナリズムだ。「日米同盟にヒビがはいる」とばかりいっている。東京新聞はまだジャーナリズムが残っている。大きな新聞は、那覇に支局があるが記事をあげても本局で没にされている。政治部の記者が、その後国会議員になっている。腐臭が漂っている。
(6)13年に渡る闘い。海上闘争ではけがをすることもあった。小沢幹事長は「辺野古はダメだ」と言っている。県内移設はだめだ。まず普天間閉鎖の交渉を米とすべきだ。
 ゲイツやキャンベルは、このまま続けていくとやばくなると、彼等の中でも出てきている。ナイやアーミテージはB案を考慮すべきと言っている。日米安保を続けていくためにも出してきている。米とけんかしてほしい。岡田外相や北澤防衛相は、官僚依存の脱脚と言いながら、そうなっていない、クレームをつけたい。北澤防衛相は3月末までに辺野古アセスを沖縄県知事に提出していくという暴挙を行っている。鳩山首相が5月までに結論を出すといっているにもかかわらず。どうなっているのだ。先ずこのアセスを阻止していこうではないか。
 稲嶺市長は「米の顔色を見ずに、市民の顔を見よ」と言っている。沖縄県は47都道府県の一員なのか。自民党は沖縄県の4区で、全滅した、その民意を無視している。アセスを止めていこう。
(7)岡田外相は、昨年の『世界』7月号で、「普天間は県外国外」と言いながら、普天間がなくなったら敵が来ると思ったのか、嘉手納統合案を言い出した。嘉手納町では2500人が村民大会を開催して反対している。岡田外相は豹変している。米とけんかしてくれと、この場でメッセージを送りたい。
(8)『世界』2月号を是非読んでほしい。別に岩波を宣伝している訳ではない。その中で、屋良さんは、米軍は抑止力ではないと訴えている。前泊記者は、基地で街は赤字になっているとし、佐世保・岩国・横須賀・三沢は栄えていない、基地に頼らない経済構築を訴えている。稲嶺市長と作りたい。あの素晴らしい美ら海を自然と共に歩む観光をめざしたい。それが方向だ。
(9)1/1テレビ朝日の「朝まで生テレビ」を見た。拓殖大教授の森本敏氏が、オスプレイは未亡人製造器だと言っていた。墜落で多くの米兵死者が出ている。森本氏は、米は360機を購入していて、沖縄に100機配備する予定だと言っていた。オスプレイはヘリではない飛行機で、下地島にはその能力がない。離着陸時が不安定で、墜落の危険性が高い、だから辺野古なんだ。海に落ちればよいと考えているのだろう。このことが議論されていない。移設先で出てきている大村、佐賀、関空などどれも海に面している。国会で議論してほしい。辺野古基地は建設費3500億円と防衛省は言っているが、1兆円近くなるだろう。そんなに日本は裕福なのか。国民的議論をしよう!普天間を返せ!県内移設反対!アメリカへ持って行け!そういう交渉をすべきだ!
(10)最後に税金の問題がある。エクアドルから米軍マンタ基地はなくなった。フィリピンでもスービックとクラークの基地の代わりがいったのか。いらなかった。米は日本を脅せばどうにでもなると思っている。そういう彼等が知日派と呼ばれている。本当の友人なんかではない。普天間の代わりの基地はいらない。移設先なんかの議論をするのではなく、普天間の閉鎖を今すぐすべきだ。日米安保を平和友好条約にしよう!

2010年1月29日
リブ・イン・ピース☆9+25 KB