リブ・イン・ピース☆9+25から以下の要請書を送りました。

[要請書]
泊原発の営業運転再開をしないでください

 泊原発3号機が3月7日から実に4ヶ月以上ものあいだ調整運転をしたのち、営業運転にはいるための許可申請が行われるとの報道がなされています。これまで許可申請がなされなかったのは東日本大震災と福島原発事故よって原発の危険性が明らかになり、営業運転を再開できる状況になかったからにほかなりません。3.11以降日本で運転を再開した原発は一基もありません。
 泊原発3号機同様調整運転から営業運転への移行が予定されていた大飯原発1号機が7月15日、事故を起こし停止しました。その事故は炉心冷却の最後の砦であるECCS(緊急炉心冷却装置)の圧力が急低下し、異常警報を出して停止するという深刻な事故です。調整運転を4ヶ月も行い「許可申請」を経産省原子力安全・保安院が認めれば即営業運転という段階にあった原発がこのような事故をおこしたということは、原発がいつ重大事故をおこしてもおかしくない危険な状態にあるということを示しています。
 菅首相は5月、地震・津波の危険から浜岡原発の全停止を求めました。さらに7月定期検査から再稼働へと進もうとしていた玄海原発第2、第3も、「ストレステスト」の必要をもって延期しています。住民説明会で再稼働賛成の「やらせメール」までしていた事実が発覚し、国民のあいだに不信が広がり、再稼働ができない状態になっています。
 浜岡原発、玄海原発、そして大飯原発とあいついで再稼働・営業運転再開中止に追い込まれていることは、日本の原発の安全が確保できなくなっていることではないでしょうか。
 枝野官房長官は「調整運転」中の泊3号機に「ストレステスト」は必要ないと言い、大飯の事故とは「別次元の問題」と語っていますが詭弁というしかありません。
 福島原発事故の収束のメドさえ立たず原因解明もまだ十分にはおこなわれていません。津波による電源喪失だけでなく、一部は地震そのものによる損壊が原因である可能性も指摘されています。現在運転中のすべての原発の安全設計審査指針は、現に福島で起こった「全電源喪失」という事態を想定していません。原発事故の原因も明らかでなく指針も不十分なもとでいかなる原発の運転も認めるべきではありません。もちろん泊3号機もストレステストを免れないはずです。
 事故を起こした福島原発は、遠く200キロ離れた東京に電気を送っていました。事故の結果、原発から20キロ圏内は人が入ることさえできない地域となり、人々は家を捨て、住み慣れた土地を離れなければならなくなっています。それだけでなく福島県全域でホットスポットが出ており、多くの人々が被ばくを強いられ続けています。それを避けるため妊婦さんや子どもを抱えたお母さんが家族と別れて県外に避難しています。事故炉から60キロ以上も離れた地域における牛肉の汚染が問題になり始めています。20キロ、30キロ圏内以外は避難の必要はないと言われ続けてきましたが、それがまったくの間違いであったことが示されています。
泊原発も福島や若狭と同じく札幌など大都市圏に電気を送っています。しかも原発から小樽まで40キロ札幌まで70キロ、函館まで150キロしか離れていません。美しい北海道の大地が汚染されるのはいやです。福島のようなことが北海道で起こって欲しくありません。こうして調整運転している時間も、重大事故の危険があります。
 菅首相は「脱原発」を言うのであれば、目の前の一機ずつ確実に原発を停止していくべきです。泊原発の営業運転再開をせず、調整運転を今すぐ停止してください。

2011年7月20日
リブ・イン・ピース☆9+25
 (大阪)

[要請先]
◆菅直人 首相
議員会館内事務所
FAX: 03-3595-0090
電話:03-3508-7323
住所:〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第1議員会館512号

個人事務所
FAX: 0422-55-7768
電話:0422-55-7010
住所:〒180-0006 東京都武蔵野市中町1丁目2−9

E-MAIL:kan-naoto@nifty.com
首相官邸ご意見募集:https://www.kantei.go.jp/jp/forms/goiken_ssl.html

◆海江田万里 経産相
議員会館内事務所
FAX: 03-3508-3316
電話:03-3508-7316
住所:〒100-8981 東京都千代田区永田町2-2-1 衆議院第1議員会館609号

個人事務所
FAX:03-3352-2710
電話:03-5363-6015
住所:〒160-0004 東京都新宿区四谷3-11山一ビル6F

◆北海道知事室
道庁代表電話:011-231-4111
      FAX:011-232-5949
原子力安全対策課 電話:011-204-5011
             FAX: 011-232-1101

◆泊村役場
FAX: 0135-75-3168

◆北海道電力
企画本部 環境室FAX:011-222-4461
           電話:011-251-1111