泊原発の営業運転を認めず、今すぐ調整運転も停止してください
政府、経産省、北海道、北電などに要請文を送ろう

 調整運転から営業運転への移行がもくろまれていた大飯原発1号が事故を起こし停止しました。浜岡原発の全面停止、玄海原発の再稼働延期という状況の下で、政府はなんとか調整運転中の原発の営業運転に道筋を付けようとし、現在北海道電力の泊3号機をターゲットにしています。今月中にも営業運転許可の意向と伝えられていますが、これまでそうであったように、政府としても世論を無視して容易に再稼働に踏み切れる状況ではありません。
 3.11後一機も再稼働させないために全国から泊3号機の営業運転反対の声を集中しましょう。そして来年春の原発全面停止へすすみましょう。

◆菅直人 首相
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◆海江田万里 経産相
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◆北海道知事室
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             FAX: 011-232-1101

◆泊村役場
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◆北海道電力
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2011年7月16日
リブインピース9+25

(以下は15日にリブインピースが送った大飯原発の営業運転に反対する要請文です)

[要請書]
大飯原発の営業運転を認めず、今すぐ調整運転も停止してください

 調整運転が4ヶ月にも及ぶ大飯1号、泊3号の両原発について、経産省保安院から、調整運転が続いている状態が「法令上問題がある」との指摘があり、そのまま営業運転の許可申請がなされると報じられています。
 長期にわたる調整運転のもとでフル稼働しているという「法令上問題がある」状態を終わらせるというのであれば停止しかありません。安全性を犠牲にして既成事実をなし崩し的に認めていくことは許されません。
 もし営業運転に入るならば、3.11地震後初の原発再稼働ということになってしまいます。

 菅首相は5月、地震・津波の危険から浜岡原発の全停止を求めました。さらに7月定期検査から再稼働へと進もうとしていた玄海原発第2、第3も、「ストレステスト」の必要をもって延期しています。住民説明会で再稼働賛成の「やらせメール」までしていた事実が発覚し、国民のあいだに不信が広がり、再稼働ができない状態になっています。
 浜岡原発同様、そして玄海原発同様、大飯原発の再稼働が安全である根拠は全くないはずです。調整運転している大飯原発が「ストレステスト」を免れるという根拠はありません。
 福島原発事故の原因解明もまだ充分にはおこなわれておらず、津波による電源喪失だけでなく、一部は地震そのものによる損壊が原因である可能性も指摘されています。現在運転中の原発の安全審査が、現に福島で起こった「全電源喪失」という事態を想定しておらず、福島原発事故の原因さえ明らかになっていないもとでいかなる原発の運転も認めるべきではありません。

 事故を起こした福島原発は、遠く200キロ離れた東京に電気を送っていました。事故の結果、原発から20キロ圏内は人が入ることさえできない地域となり、人々は家を捨て、住み慣れた土地を離れなければならなくなっています。福島県全域でホットスポットが出ていて、被ばくを避けるため多くの妊婦さんや子どもを抱えたお母さんが家族と別れて県外に避難しています。事故炉から60キロ以上も離れた地域における牛肉の汚染が問題になり始めています。20キロ、30キロ圏内以外は避難の必要はないと言われ続けてきましたが、それがまったくの間違いであったことが示されています。
若狭の原発は大阪や京都など関西圏に電気を送っています。原発から大阪まで100キロしか離れていません。しかも、関西に住む1400万人の人々にとって大事な命の水瓶−琵琶湖は若狭の原発から30キロ圏内に一部含まれます。汚染されたら取り返しがつきません。 福島のようなことが若狭で起こって欲しくありません。こうして調整運転している時間も、重大事故の危険があります。

 菅首相は13日の記者会見で「脱原発」を表明しましたが、遠い将来ではなく今すぐに「脱原発」を実践するのでなければ、虚言というしかありません。「脱原発」を言いながらあらたに営業運転を認めるようなことがあってはなりません。
枝野長官は13日の記者会見で営業運転について「内閣で判断する」と語っています。
 政府として、大飯原発の営業運転を決して認めないでください。そして調整運転をやめ、今すぐ停止するよう要請してください。

2011年7月15日
リブ・イン・ピース☆9+25
 (大阪)