4月30日早朝(現地時間)、ベネズエラで「暫定大統領」を僭称するグアイドがクーデターを起こしました。彼らは武装した一部の兵士らとクーデターを呼びかけ首都のラ・カルロタ空軍基地に押しかけましたが、軍は全く応じず失敗に終わりました。その後、彼らは街頭で暴動に移りました。私たちはベネズエラを血まみれの内戦に持ち込み、あるいは米軍の介入を引き起こそうとしたグアイドのクーデターを糾弾します。 米国は「暫定大統領」をかついで何度もクーデターを計画 ベネズエラでは1月23日に国会議長グアイドが突然「暫定大統領」になると宣言しました。驚いたことにこれを即日米国や欧州のいくつかの国が承認しました。しかし、ベネズエラにはれっきとしたマドゥーロ大統領がいます。このあとグアイドは「人道支援物資」や大規模停電を利用して何度もクーデターを準備します。これは米国の仕掛けた3度目のクーデター計画だったのです。
マドゥーロ氏は昨年5月の選挙で7割近くの圧倒的支持で当選した正式の大統領です。米国は選挙が不当と非難しますが、投票率は46%で野党の一部が選挙をボイコットしただけです。ベネズエラ経済は困難な状態にありますが、政府はCLAPという組織を作るなどして国民の7割以上に食料や薬を配給して生活を支えています。 暴力的で、破壊的なのはマドゥーロ政権ではなくグアイドの方です。彼は自分の国に米軍が侵攻するよう要求しているのです。 ベネズエラの危機は何が原因? 確かにベネズエラの経済は苦境にあります。原油埋蔵量が世界最大の国で食料品や物不足、ハイパーインフレが起こっています。しかし、その原因はマドゥーロ政権ではありません。米国がマドゥーロ政権を認めず、経済制裁をしているから、ドル決済ができず、原油を売れない、食物や薬を輸入できない状態に追いやられているのです。国境を越えて買い出しに行く人々が「難民」と報じられています。飢えている、人道支援が必要だと言いながら、実際にベネズエラの人々を困窮させているのは米国なのです。その目的は人々を困らせることで、政府への不満を煽り立てることです。 こんな不当な干渉は許されません。世界中から「トランプはベネズエラから手を引けHands Off Venezuela!」の声が起こっています。“クーデターを仕掛けるな”の声を日本からも起こしましょう。 □ 激励先;在日ベネズエラ大使館 info@venezuela.or.jp 2019年5月3日 |
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