(3月20日午前、JR天王寺駅で配布したチラシ)
福島第一原発の事故での炉心溶融・爆発事故は日々刻々と深刻さの度合いを増しています。それにより、環境の放射能汚染と住民の被曝が益々深刻になっています。 現在政府は20キロ圏内を避難勧告するだけで、20〜30キロ圏内を屋内退避としていますが、これは住民を被曝の脅威にさらしながら放置するに等しいものです。住民の健康と安全は守れません。すでに自治体が個人が自主的に避難を開始しており、車や身寄りのない震災弱者が取り残されている状況です。 とくに成人に比べて乳幼児や子どもは放射線の影響を受けやすく、胎児に至ってはなおさらです。また、外部被曝についてだけでなく、口から放射能を吸い込む内部被曝の危険性も考慮すべきです。 米国の原子力規制委員会(NRC)は、原発から80q圏内に居住する米国民に避難勧告を出しました。韓国や英国など他の国もこれにならっています。米軍に至っては50カイリ(93q)圏内への立入を禁止しています。 米国の科学国際安全保障研究所(ISIS)は今回の事故の国際評価レベルを「レベル6」からチェルノブイリ級の「レベル7」の可能性もあると言い、フランスの原子力安全局(ASN)も「レベル6」に相当するとしていますが、日本政府・保安院は18日にようやく「レベル4」から「レベル5」に引き上げたに過ぎません。このように、一貫して事故を小さく見せようという意図が住民の避難を遅らせているのは間違いありません。 今は人命と健康を最優先し、将来にわたって放射線障害が出てくることを防ぐために全力を注がなければなりません。日本政府は最悪の事態を想定し、速やかに避難地域を拡大し、住民避難を最優先するべきです。とりわけ乳幼児や子ども、妊婦の避難が緊急に必要です。 みなさん、是非政府や政党に対して避難拡大を要求する電話・ファックスをして下さい。
大事故がおこってからでは遅い 関西電力のすべての原発を停止してください 現在、東日本大震災の死者数が7000人、行方不明者数も1万人を超え(19日正午)、その被害の大きさに言葉を失うと共に、被災者のみなさんの困難な生活を考え、胸が痛みます。 福島第一原発は1号機、2号機、3号機の炉心溶融と3号機、4号機の使用済み核燃料貯蔵プールの沸騰と極めて深刻な事態が続き、周辺で異常に高濃度の放射能が検出されるに至っています。電気が使えなければ冷却水が回らず、冷却水が喪失すれば燃料棒空だき、炉心溶融、水素爆発、燃料貯蔵プール沸騰という最悪の事故に同時進行で至ることが明らかになりました。4〜6の原発が同時に危機に陥るというのは世界が経験したことのない事態です。 懸命の冷却活動が進められており今は危機が食い止められることを願わずにはいられませんが、いかなる形で収束しようと事故原発を中心に広大な土地が放射能汚染されることは避けられず、原発推進の犠牲はあまりにも大きいと考えずにはいられません。 「原発の地震に対する安全性は万全」、「非常用電源があるから大丈夫」、「炉心溶融事故は日本では起きない」等々、政府や電力会社が繰り返してきた宣伝は、まったくデタラメでした。 原発は巨大地震、巨大津波には耐えることができない−−今進行している事態はこのことを明らかにしています。地震や津波はいつどこから起こり原発を直撃するかわからないのです。東北・関東地方、福島原発だけではありません、問題になるのは全国の原発です。 関西電力は福井・若狭に11機の原発をもち「原発銀座」と言われています。その電気が大阪に送られてきています。私たちは、一度原発事故が起これば取り返しが付かないことを日々見せつけられています。また福島原発重大事故への対応がなければ、被災地や避難民に対する集中的な取り組みはもっと進んでいるのではないかと考えないわけにはいきません。 地震や津波はいつ襲ってくるかわかりません。大事故がおこってからでは遅いです。福島原発の事態を受け止め、今すぐすべての原発を停止すべきです。関西電力が決断することを求めます。 2011年3月20日 3月20日配布のチラシ(PDF) |
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