[ルポ] 「チェンジ!日米関係 普天間基地はいらない 辺野古・新基地建設を許さない
1.30全国集会」に参加して
  
 私は大阪を午前9時頃出発し、会場の東京・日比谷公園野外音楽堂に12時過ぎに到着した。まだ、会場準備の方と参加者がぱらぱらといった感じだった。でっかい会場だな、席数は2700と言われているし、どうなるのかなと、ビラまきに出かけた。入場門のところで、1時過ぎから1列で入ってきていた参加者が、なんと4列縦隊で入って来るではないか。「滝のように」参加者が入ってきて、ビラはあっという間にまききってしまった。集会開始の2時には会場には入れないくらいの参加者が入場門に溢れていた。参加者は6000人(主催者発表)で、会場の通路まで一杯で、身動きが出来ない。私もここ10年くらいここまでの参加者の多さを実感したことはなかった。会場は参加者の熱気で包まれていた。
 舞台には、沖縄からの代表団100名超が紹介された。拍手喝采を受けた。沖縄の熱い熱気と意気込みを感じた。

  


 先ず、主催者挨拶で、藤本・平和フォーラム事務局長が、「沖縄を返せ。沖縄は国のものでも、ゼネコンのものでもない。沖縄県民のものだ。自民党政権の時代ではない。沖縄との連帯を強めよう!」と力強いアピールをした。政党挨拶で、福島・社民党党首・内閣府特命担当大臣が、「(辺野古新基地は)12年間できなかった。不可能なんです。沖縄にこれ以上負荷をかけるな。日米関係は無茶苦茶にはならない。歴史を変えたい。(辺野古新基地阻止で)絶対に勝ちたい。みんなで努力し政治を変えよう!」と自らの立場を考慮しながらも、熱いメッセージをおくった。斉藤つよし・民主党衆議院議員は、「米軍基地はグアムに持っていてもらえばよい。米にNOと言える政権になってほしい。(鳩山首相の施政方針演説に対して)命守りたいなら武器を捨てよと言いたい」と連帯の挨拶をした。
 圧巻は、沖縄からの報告であった。まず、山城博治・沖縄平和運動センター事務局長の報告が凄かった。かん高い声で、力一杯訴え、熱意がストレートに心を打つものであった。山城さんは、「政府からはふざけた発言が出ている。繰り返す発言は沖縄に背を向ける言辞だ。平和交渉をすべきだ。基地のない沖縄を返せ!基地を整理撤去して、戦後を終わらせよう!それはみんなの責務だ。沖縄の闘いと連動した闘いを作り上げていこう!」と訴えた。
 続いて、ヘリ基地反対協共同代表の安次富浩さんは、「この集会を大成功で終わらせ,各地に戻って、本当に日本の現状を変えていく、アメリカの軍隊をいつまでも日本に駐留させる今の社会を変えていく闘いに、是非沖縄の闘いと連動した闘いを作り上げていきましょう!」という訴えから始まった。「名護市長選に勝利したことを皆さんの前で報告できることを、心から心から誇りに思ってうれしく思っています」、「辺野古の座り込みへの支援にお礼を申し上げたい。その運動が今日のうねりを作り上げたと思っています」と報告した。会場から割れんばかりの拍手を受けた。続いて、「鳩山首相は名護市長選前には選挙結果を判断材料にすると言っていた。だから必死になって選挙戦を頑張りに頑張り抜いたんです。そして選挙に勝ちました。これ以上の民意はないのではないか。平野官房長官に対しては足を蹴っ飛ばしてやりたい、いや鉄拳を加えたいくらいに怒っている。今の沖縄を作り上げたのは米日政府だから、アメリカに遠慮する必要はない。この苦労に報いる市長だ。13年間の闘い。この1年の闘いで決着つけたい。仲井真知事はどうするのか、従ってくるだろう。県外移設はいけないという運動を作り上げたい。鳩山首相は普天間を固定化しないと公言している。基地はアメリカに持って帰れ、さもなくば海に捨ててしまえ、そういう闘いを全国津々浦々で共に作り上げよう!」と訴え、万雷の拍手が巻き起こった。
 沖縄県東村高江から、「ヘリパッドはいらない」住民の会共同代表の伊佐真次さんが、「ジャングル戦闘訓練場では、他国へ攻める為の実戦さながらの演習を繰り返し、まだ年若い兵士が人を殺せるまでに鍛え上げている。10年前にはヘリ墜落事故で4人が死亡するという事故も起こっている。SACO合意で北部訓練場の半分の返還との条件に7つのヘリパッドを建設するというもので、受け入れるわけにはいかない。高江区では建設反対の決議を上げた。座り込みという形で闘ってきた。防衛局は住民14名に交通妨害差し止め仮処分を那覇地裁に申し出た。座り込み住民を司法を使って弾圧するという前代未聞の申し立てだ。昨年12月、12名却下、2名に妨害中止命令がでた。1月29日沖縄防衛局はその2名を裁判に提訴した。国策に従わないものは裁判にかけるという脅しだ。安心して生活を送るため、危険から身を守るための行動を許さないのなら、この国に民主主義はあるのかと問いたい。全国で国や大企業の無謀な事業に異議を申し立て活動する人への圧力にもなるだろう。鳩山首相も基地負担軽減を言うのなら、提訴を取り下げてほしい。普天間の早期返還を!グアムにも基地を押しつけてならない!」と力強く訴えた。
 連帯のアピールでは、前岩国市長の井原勝介さんが、「民意とは何か。一番重いものだ。名護の民意は1996年の住民投票で決まった。あれが名護の民意だと思っている。以来国はお金と公共事業で民意をねじ曲げてきた。今回民意と市長が一致した。民意を尊重せずして政治はあり得ない。民意を得た合意案を作れ。国防は国の専管事項だというが、ものを言うなというものではない。民意の合意がない国の政策は成り立たない。一部の政治家が押しつけるものではない。沖縄の一方で岩国には空母艦載機移転の為の257億円の予算が計上されてしまった。愛宕山への米軍住宅関連予算だ。山口県や地元市長はお金のためなら何でも受け入れている。だが反対運動も作られている。沖縄と共に大きなうねりを作り上げよう」とアピールした。
 集会の締めくくりに、集会決議が採択された。集会後銀座、有楽町、東京駅前をデモ行進して、訴えた。デモ行進終了場所の常盤橋公園では沖縄代表団の方が最後まで連帯の出迎えをおこなっていた。私も、山城博治さんや高里鈴代さんと力強く握手して、連帯を確認した。

2010年2月7日
リブ・イン・ピース☆9+25 KB