【報告】沖縄・西日本ネットワーク結成集会(2)

弾薬庫建設予定地のさつま町でのフィールドワーク
 戦争止めよう!沖縄・西日本ネットワーク結成集会結成の翌日、集会参加者は、鹿児島市街地から噴煙を上げる 桜島を見ながら、1時間半かけ、12台の車に分乗し、弾薬庫建設予定地のさつま町に移動してフィールドワークが行われた。70名が参加した。中腹に国有林を伐採しトンネルを掘って弾薬庫が建設される予定の中岳(標高564m)を見上げる場所で地元の方の説明を受けた。その場所は特定利用港湾に指定された川内港や鹿屋基地、国分駐屯に、川内駐屯地など鹿児島県内の自衛基地や宮崎県のえびの駐屯地に移送されることが想定され「適地」とされた。川内基地西方10kmには川内原発がある。とてものどかな場所だ。山頂から一番近い集落は1.4kmの距離にある。近くの水田では水稲の種もみがつくられている。中岳のどこにどんな弾薬庫ができるのか詳細は、住人には、まったく知らされていない。前年度予算の調査費10億円以上の予算が発注され地質調査が実施されている。今年度予算では、設計費が計上された。誘致賛成の署名が2600名集まったとされるが情報公開では黒塗での回答だ。町内(有権者18,000人)だけで集まった署名かどうかもわからない。町は、国のやることだからとして、住民と懇談会で水源の安全確保や工事の発注を地元企業に優先することなど建設を前提とした要望を聞いて国に伝えている。しかし自衛隊施設の誘致を打ち出したのは市議会だ。数回に及ぶ請願が行われている。町役場には自衛隊OBが雇われており、防衛省と示しあわせて候補地の選定や具体的な施設の内容の提案までしている。さつま町議会には弾薬の建設に反対する議員は皆無だということだ。

 フィールドワークのあとの集会には、高齢の地元の住民の方を含めて100名近くが参加した。「さつま町の弾薬庫問題を考える会」の武さとみさんは、町長や市議会が、反対運動が感情的に反対しているとの誹謗に対して怒りの声をあげた。そして嫁ぎ先の父の兄が特攻となって沖縄戦で戦死したことを語った。
この日は南国鹿児島でも寒波が襲った。地元の方が用意した温かい豚汁と食事が参加者に振舞われた。

中岳を背に80名がスタンディング ネットワーク結成直後 初の共同行動
 会場をからさつま町の弾薬庫予定地の中岳を望む市街地の移動し、交差点で道路を走る車に向かってスタンディング行動が行われた。参加者は次々にマイクを握った。発言が終わるたびに全員が「エイエイオー」との掛け声を上げて拳を突き上げた。地元の参加者から「人口が減っている活性化のための誘致とか平和をまもるためといわれているが、武力で平和が守れない。反対を続けていく」との話があった。「京都・祝園弾薬庫問題を考えるネットワーク」の参加者は12式ミサイルの9mの横断幕を掲げて「説明会も開かれることなく8棟の計画が6棟の追加でさらに大きな予算が追加され入札が行われ工事の着工が行われている」。大分からの参加者は「大分の集会から鹿児島でのネットワークの結成、この勢いを沖縄・西日本に広げ、弾薬庫はいらない!基地はいらない!の声を全国に呼び掛けていこう」と訴えた。最後に「さつま町に弾薬庫はいらない」「沖縄、西日本を戦場にするな」「戦争の準備反対」のシュプレヒコール を上げ、中岳を背景に参加者の写真撮影を行い一連の行動を終えた。ネットワーク結成の直後に初めての共同行動だった。少数ながら粘り強く運動を続ける現地の人たちを励ますとともに、沖縄・西日本各地の運動が心ひとつにして共に闘っていこうとう熱意が伝わる行動だった。この日ために準備をしてくださった準備会事務局のスタッフと何よりも県外から駆け付けた多くの人を受け入れてくれた地元の方に感謝したい。 「知り、つながり、止める」戦争を止めよう!「沖縄・西日本ネットワーク」の闘いは、これからだ。



 

2025年3月1日 リブ・イン・ピース☆9+25 NOW