沖縄防衛局の「設計変更申請」は問題だらけ
玉城デニー知事に「意見書」を送って後押ししよう!
辺野古新基地建設をストップさせよう!

 沖縄県名護市辺野古に、新たに建設されようとしている米軍基地。その埋め立て予定の大浦湾の海域に、「マヨネーズ並みに柔らかい」軟弱地盤が見つかり、今の設計・施工では新基地が建設できないことが明らかになりました。追い込まれた安倍政権は、4月21日に工事の「設計変更承認申請書」を沖縄県に提出しました。
 玉城デニー沖縄県知事がこれを承認するか否かを判断するにあたり、9月28日まで、「設計変更承認申請書」の告示・縦覧が行われています。この期間中、玉城知事宛に意見書を提出できます。知事が承認しないよう後押しするために、全国から意見書を送りましょう。


意見書の送り先
こちらへ郵送、またはFAX、またはメールしてください
郵送先:    〒900-8570 那覇市泉崎1-2-2 沖縄県土木建築部 海岸防災課
FAX送り先:  098-860-3164
メール送り先: umetateiken@pref.okinawa.lg.jp


「設計変更承認申請書」の問題点

 沖縄防衛局が提出した「設計変更承認申請書」には、以下のように数多くの問題があります。
・現地には軟弱地盤、活断層があり、このような大規模埋立は不可能。
・最も深いところで、海面下90mまでの軟弱地盤があるにもかかわらず、海面下70mまでしか地盤改良を行わない。そのため、埋め立ての護岸そのものが崩壊しかねない。
・最大深度90mの「B27」地点で地盤の強度を調べず、離れた地点の強度から類推するのはおかしい。「B27」地点周辺の地質調査をやり直すべきだ。
・これだけ大規模な地盤改良工事をするにもかかわらず、環境への影響が「当初計画と同程度か、それ以下」などあり得ない。
・地盤改良工事のための敷砂投入・砂杭打設、浚渫(しゅんせつ)などによる汚濁の拡散は深刻。海面下7mまでの汚濁防止膜では防げない。
・軟弱地盤の改良工事で使用される海砂の量は約350万立方メートルとされるが、この量は沖縄県内で年間に採取される海砂総量の約2倍で、沖縄の砂地に生息する海藻などの生態系に悪影響を及ぼす。沖縄の海が破壊される。この海砂が大浦湾一帯に1.5m敷き詰められ、その上から杭が打たれ、海洋が汚染される。
・埋立土砂のかなりが県内で調達される。本部町・名護市の採石場が現在以上に開発されれば、ダンプ公害・粉塵等の被害は深刻。
・県外からの土砂持込により、特定外来生物が侵入する恐れ。
・大量の海砂採取により、沖縄沿岸域の海の環境破壊が危惧される。
・天井知らずの総工費、「本体工事9年3カ月、総工費9300億円」におさまるはずはない。本体工事だけでも15年。これでは普天間の危険性が固定化される。


設計変更承認反対の意見書を知事に送ろう

 安倍政権が、秋田県と山口県に配備しようとした「イージス・アショア」は、コストと期間を理由に、中止に追い込まれました。しかし、辺野古はもっとひどいのです。なぜ、中止しないのでしょうか。そんなお金があるなら、コロナ対策にまわすべきです。
 「設計変更承認申請書」を承認できない理由を、9月28日までに、玉城デニー知事あてに意見書として書いて届けましょう。意見書を提出できるのは「利害関係人」ですが、これは「自らが利害関係人と思う人」という意味で、沖縄県民に限らず誰でも意見書を提出できます。例えば、工事には多額の税金が投入されるので、日本に住む人はみんな利害関係人です。
 2013年、仲井真知事時代の告示・縦覧の際には、3371通の意見書が送られました。今回は、これを超える数の意見書を届けましょう。各地から意見を出し、辺野古新基地建設を断念に追い込みましょう!


例えば‥‥

◆辺野古新基地建設の大浦湾側には、「マヨネーズ並み」に柔らかい軟弱地盤があることが明らかになりました。「B27」地点では、その深さは水面下90mにも達します。ここまでの深さの地盤改良工事は世界的にも例がありません。沖縄防衛局は、70mより下は「固い粘土層」であるとして、「工事は可能」としています。しかし、その根拠は750mも離れた地点からの推測でしかありません。工事を強行しても、実際には地盤改良が完了せず、膨大な予算をつぎ込んで、壮大な環境破壊が行われる可能性が高いです。このような変更申請を承認するべきではありません。

◆私は今回の工事対象となる大浦湾・辺野古に関心を寄せるものです。大浦湾には素敵な希少生物が多数生息しており、生態系としても世界に類のないものと聞いています。大浦湾の生き物たちの写真展や高江の森のエコツアーに参加して楽しい一時を過ごしたものとして、辺野古の新基地建設によって沖縄の自然が壊されていくことに、いたたまれない思いで筆を執りました。
 今回の変更申請では、環境保全をとことん軽視しています。沖縄沿岸地域から海砂を取り尽くせば、海の生態系を崩します。埋め立て用の土砂のほとんどを沖縄から調達することになれば、山が崩され、運搬で粉塵がまき散らされます。地盤改良工事のための敷砂投入・砂杭打設、浚渫をおこなえば大浦湾全体に深刻な汚濁が拡散します。護岸で囲う前に先行盛土として水深42mから水深7mの部分まで土砂を投入しますが、土砂の流失拡散は不可避です。それでもって、環境への影響が「当初計画と同程度か、それ以下」などあり得ません。環境影響評価のやり直しをやらないなど問題外です。知事は変更申請を絶対に不承認にしてください。

◆専門家の方達が指摘するようにマヨネーズ状のの軟弱地盤の改良工事は未曽有の難工事になります。天井知らずの総工費増、見通しの立たない工期になりかねません。仮に完成されても、地盤沈下で滑走路の安全は保障されません。工期短縮のため等と思われますが、20年1月、防衛局は海砂及び岩ズリの必要量は沖縄県内でも調達可能と考えていると言いました。沖縄の山原を掘り崩し、沖縄の沿海から大量の海砂を採取すれば、災害を招きかねず、環境への悪影響をもたらします。税金である膨大な予算を使った結果、現在と未来の沖縄の安全と環境破壊だけが残されるという事態は何としても止めたいです。私は医療現場で働いていましたが、コロナ禍の今、医療・福祉予算削減政策の結果も加わって大変なことになっています。埋め立て工事を中止し、税金をコロナ対策に使えと要求し、さらに人々の安全を守る政策とは何かを共に考えていきたいです。

◆私は、今年2月大浦湾周辺を訪ね、ダイビングチームの方にお会いする機会があり、大浦湾の生き物たちの、かわいく、素敵なお話を聞き、大ファンになりました。生き物たちが深刻な状況に追い込まれていくことを大変危惧しています。私は、今お話しした立場から意見書を提出いたします。
 今回の「設計変更承認書」は、軟弱地盤の改良工事で使用される海砂の量は約350万立方メートルとし、この海砂を大浦湾一帯に1.5m敷き詰め、その上から杭を打とうとしています。これは、大浦湾の生き物たちを皆殺しにする行為です。絶対に許せません。
 玉城デニー知事、絶対に「設計変更承認申請書」を不承認にしてください。よろしくお願いいたします。

2020年9月8日
リブ・イン・ピース☆9+25


資料など
「設計変更承認申請書」はこちらに掲載されています。
 https://www.pref.okinawa.jp/site/doboku/kaibo/index.html (沖縄県土木建築部海岸防災課)
意見書の用紙もダウンロードできます。
 https://www.pref.okinawa.jp/site/doboku/kaibo/kanri/event/documents/0908ikensho.doc (Wordファイル)
 https://www.pref.okinawa.jp/site/doboku/kaibo/kanri/event/documents/0908ikensho.pdf (PDFファイル)


「オール沖縄会議」のウェブサイト(https://all-okinawa.jp/opinion/)から次のものをダウンロードすることができます。
・意見書の記入例
 https://all-okinawa.jp/wp-content/uploads/2020/07/ikensyo_0727.pdf
・【意見書作成の手引き】辺野古・変更申請書の概要と問題点 
 https://all-okinawa.jp/wp-content/uploads/2020/07/09e878743fd70197b5b86ed400c10625.pdf

上記の意見書の用紙は、1つの例であり、必ずこの用紙を使わなければならないわけではありません。必要な内容が書かれていれば、はがきでもかまいません(「利害関係の内容」 は必須ですのでご注意ください)。

意見書の送り先
こちらへ郵送、またはFAX、またはメールしてください
郵送先:    〒900-8570 那覇市泉崎1-2-2 沖縄県土木建築部 海岸防災課
FAX送り先:  098-860-3164
メール送り先: umetateiken@pref.okinawa.lg.jp

締め切り
2020年9月28日(当日消印有効、FAX・メールは午後5時15分まで)


※私たちリブインピースあてに意見書をメール(info@liveinpeace925.com)でお送りいただければ、まとめて提出いたします。その場合、9月25日までにメールをお送りください。なお、お送りいただいたメールアドレス宛に、リブインピースの今後の予定などを送らせていただくことがあります。