[速報]11月8日辺野古への新基地建設と県内移設に反対する県民大会
21000人が結集し、普天間即時閉鎖、辺野古移設反対を突きつける


沖縄県民大会会場の1つの野外音楽堂をぎっしり埋め尽くしした参加者
・普天間飛行場の県内移設反対を訴える県民大会が8日、沖縄県宜野湾海浜公園で開かれ、県内外から約2万1000人(主催者発表)が参加した。大会スローガンで、「世界で最も危険な普天間基地」の即時閉鎖・返還、日米地位協定の抜本的改定などを求めた。リブ・イン・ピース☆9+25も代表を派遣した。

・県民大会に参加するために野外劇場のゲートに列んでいる、沖縄戦を経験した、ある女性は「非常にわじわじしています。沖縄の言葉で、非常に怒っていますと言う意味です」と話してもらえた。県民大会前の雰囲気は、沖縄県民の怒りを肌に感じさせるものであった。

・県民大会は、午後一時からオープニングイベントとしてコンサートが行われ、「沖縄を返せ」というフレーズの歌詞がある歌が披露された。

・県民大会の開催挨拶では、玉城義和沖縄県議会副議長が大きな声で、沖縄県民の怒りを表明した。「先日、訪米中の渉外知事会会長の松沢神奈川県知事が普天間飛行場は辺野古に移設すべきだ」と県民の思いを踏みにじる発言をした。渉外知事会は本来、基地の負担や被害を減らすことを考える組織だ。この時期に米国でそのような発言は絶対に許されない」、「現内閣はぶれている。米政権の恫喝で、ぶれてはいけない。鳩山政権への期待が失望に変わらないように、オバマ政権にものを言ってほしい」、「米軍基地の県内移設を断固認めず、普天間飛行場の一日も早い撤去を確実にするため、大会を成功させ県民・国民の意思を伝えよう」と発言した。

集会ステージ

・主催者挨拶として、伊波洋一宜野湾市長が発言した。「県民大会を開催するのは、鳩山政権に県民の思いを正しく伝え、戦後64年も続く米軍基地の負担、苦しみと悲しみに終止符を打つ英断を鳩山首相に求めるためだ。沖縄県民の思いを受けとめている県民大会で、沖縄県民の思いを正しく示すためだ」、「返還合意後も、悲鳴に近い市民の思いが市役所に寄せられている。普天間基地は米軍で一番危険な飛行場で、米で許されないことが何故許されているのか!?名護市民投票でも反対、県民世論調査でも7割が嘉手納統合案に反対している。辺野古の海がいかに貴重かということだ。民主化により、海外基地は撤去されている。沖縄県民が決めるべき時だ。米軍基地は去るべき時期に来ている。県外にも新基地はいらない。普天間基地閉鎖、撤退させよう。11月10、11日に共同代表が国会へ要請行動を行います」と意見表明した。

・出席首長が意見表明した。翁長雄志那覇市長が「県外基地移設だ、いや経済だと議論をたたかわせてきましたが今1つになることができます。硫黄島への移設を提案した経緯もあるが、鳩山政権は県外移設の検証さえしていない。県民も鳩山政権の政治力を期待しているが、『名護市長選(来年1月)の結果を見て判断したい』と発言した。まるで13年前にタイムスリップした感じだ。名護市民に何回踏み絵を踏ませるつもりなのか。基地は望んで作られたものではないのに、基地を挟んで県民は左右に分かれて闘争してきた。私は保守系政治家だが、保革の枠を一歩踏み出した。今こそ基地の整理・縮小で県民が1つになろう。保守革新乗り越えて頑張ろう」と発言した。


辺野古・大浦湾を守れと訴える家族
・続いて、高嶺沖縄県議会議長が「7月に決議し、もう県民の限界を超えている。辺野古は沖縄県の自然分類1に指定されている。自然遺産なんだ。昨年林防衛大臣、7月麻生首相が沖縄に来たが耳を貸さなかった。ゲーツ国防長官は日本を植民地と思っている。松沢神奈川県知事は辺野古しかないと言っている。全国の正副議長宛に要請文を出したい」と意見を表明した。北谷町の野国町長は「嘉手納町3連協で、嘉手納統合案に反対する。岩国基地のA18戦闘機が訓練でやってきている。防衛局に受け入れられないから県外・国外でやるように要請した。基地は押しつけあうものではない。県民の統一行動でやっていこう。基地が町の53%を占めている北谷町は基地に反対していく」と決意表明した。宜野湾市議会屋良副議長は「沖縄国際大学へのヘリ墜落事故、米兵の少女乱暴事件など、許せないことばかりだ。今こそ私たちの声を高らかに上げていこう」と意見表明した。名護市在住の渡具知武清さんの家族が「13年前に子供を授かった。その子の為にも、基地はいらない。その生まれた子供が大きくなって、ここで訴えます」と意見表明した。

・政党代表挨拶として、喜納昌吉民主党県連代表が「自公政権は、辺野古への新基地移設、(海兵隊の)グアム移転協定を結び、沖縄を米に売った。新たな琉球処分だ。日米地位協定を見ると沖縄は人間扱いされていない。この屈辱的な条約を政府はどう考えているのか。ドイツ、韓国は地位協定を改定した。オバマ大統領にぜひ沖縄に来てもらいたい。県民の自決権を考える時期に来ている」と意見表明した。

・社民党の照屋県連代表は「米軍基地を許さない。普天間基地閉鎖、県外・国外へ基地移設させよう」と訴えた。共産党の赤嶺県委員長は「南米エクアドルでは米軍基地を撤去させている。危険な基地を撤去させよう」と訴えた。社会大衆党糸数副委員長は「アメとムチの手法で、新たな基地を押しつけようとしている。神奈川県知事の発言の横に我が仲井真沖縄県知事が一緒にいるとはいったいどういう事なのか」と訴えた。国民新党の沖縄選出下地議員に対しては、会場からヤジが飛ばされていた。

・沖縄国際大学学生塩川恵利奈さんが「決議案」・「スローガン案」を読み上げ、会場割れんばかりの拍手で,採択した。会場カンパが200万円も寄せられ、参加者は2万1千人であることが報告された。最後に「団結頑張ろう」が三唱され、晴れ渡る沖縄の青い透き通る空に、沖縄県民の思いと怒りのこぶしが突き上げられた。


決議案とスローガン案を読み上げる沖縄国際大学学生塩川恵利奈さん

団結頑張ろう

【号外】普天間の辺野古移設に反対 2万1000人が結集(琉球新報号外 PDF)
普天間県内移設を拒否/県民大会「基地ノー」決議(沖縄タイムス号外 PDF)
「米大統領に強く訴えを」=普天間移設問題で県民大会−沖縄(時事通信)
普天間移設:宜野湾で県民大会「新基地建設ノー」決議採択(毎日新聞)
普天間の県内移設「反対」、沖縄県民大会に2万1千人(朝日新聞)
普天間の県内移設に反対、沖縄で2万人集会(読売新聞)

2009年11月10日
リブ・イン・ピース☆9+25 KB

※今回、神奈川の平和団体ピース・ニュースの代表とともに行動させて頂き、たいへんお世話になりました。以下にピース・ニュースのホームページで集会報告が掲載されています。
松沢神奈川県知事の無責任発言に怒り沸騰 「辺野古新基地建設反対・県外移設」を全国に発信!(ピース・ニュース)