リーフレット [憲法座談会]みんなで考える自民党改憲草案の危険

発行にあたって
 7月10日の参院選の結果、衆参両院でいわゆる「改憲勢力」が三分の二超をとり、国会勢力だけをみれば改憲発議が可能な状況が生まれました。
 世論調査では「改憲する必要がない」「9条を変えるべきでない」が多数を占めますが、多くの人々が未だ憲法を差し迫った身近なものと感じておらず、政府やメディアの宣伝いかんによっては、容易に逆転されてしまう危険性もあります。
 自民党は2012年に日本国憲法改正草案を作りました。安倍首相はこれに基づいて改憲項目を作っていくと表明しています。自民党の改憲案は国を縛る憲法の性格を180度変え、平和主義・国民主権・基本的人権の尊重からなる憲法三原則をことごとく覆すものです。安倍政権は何度も改憲を繰り返して国民を「改憲馴れ」させ、行き着く先として自民党改憲草案実現を目指しているのです。
憲法とは国家権力を持った者が好き勝手なことをしないように作られる最高法規=「国家権力を縛る規範」です。権力への縛りを解き国民に遵守義務を負わせるような憲法など世界中どこにもありません。それは憲法ではありません。
 私たちは、現行憲法を変えて自民党改憲案が実現するときの危険を、市民の声として、普段の会話形式の「座談会」としてまとめてみました。 

2016年9月1日
リブ・イン・ピース☆9+25

リーフレット [憲法座談会]みんなで考える自民党改憲草案の危険
         PDF版  HTML版(手引き付き)

目次
1. 「自民党憲法改正草案」は憲法ではない
2. 憲法は古いから変えなければならないか
3. 「押しつけ憲法」でなぜ悪い?
4. 押しつけだから無効だとすればどうなる?
5. 憲法は私たちの生活とどうかかわっているの?
6. 憲法があれば足りるか
7. 自民党改憲草案の4つのポイント
8. 人権の根幹−−天賦人権説を覆すことはできない
9. 「公共の福祉」から「公益と公の秩序」へ
10. 国民は国のやることに反対してはいけないのか
11.「憲法は国家権力を縛る規範」とは
12.「新しい人権」条文化の危険
13. 家族は助け合わなければならないか
14.「天皇の元首化」はどう問題か?
15. 攻められたら防衛しなければならないので国防軍は必要?
16. 憲法9条を変え「自衛隊」を規定すべきか
17. 沖縄米軍基地は日本を守るためにあるのか
18.「緊急事態条項」は必要か
19. 戒厳令になるとどんなことが起こるか
20.「護憲」運動は保守か、改憲は「改革」か
(補)改憲を目指す人たち
付:現行の日本国憲法と自民党改憲草案の比較(抜粋)

座談会参加者(全員が憲法を守りたいという熱い思いがある)

○司会者(憲法問題に強い関心がある) 


○憲法学者(52歳)

  
○高校社会科教員(58歳 時事情勢などに詳しい 日の丸君が代不起立) 

  
○二児の母(42歳。 夫(45歳) 高校2年娘 小学6年息子の4人家族)


○会社員(33歳 中小企業の正社員男性 独身 両親と同居)