イスラエルのガザ空爆糾弾!ガザ侵攻を止めよ!
イスラエル軍・警察はパレスチナ人に対する弾圧を止めろ!
パレスチナ人への強制立ち退きを止めろ!


 イスラエルは5月10日をから連日にわたって、パレスチナ・ガザ地区への空爆を強行しています。断じて許すことができません。連日100カ所以上を空爆し、ガザ当局の発表では、少なくとも子ども14人を含めて56人が殺されました。負傷者も300人を優に超えています。多くの住宅が破壊され倒壊し、命からがら空爆から逃れたパレスチナ人たちの住む家も次々と奪われています。即刻止めさせなければなりません。国連中東問題特使を始め多くの国際機関や中国・ロシア・ノルウェー等の各国からイスラエルに対し空爆を即時中止するよう声が上がっています。また全世界の反戦平和運動も即座に抗議の声を上げ抗議行動を展開しています。私たちもこの運動に加わっていきたいと思います。

ネタニヤフ暫定首相 「始まりに過ぎない」と声明し、着々と全面戦争を準備
 このような全世界の空爆糾弾の声にもかかわらず、イスラエルのネタニヤフ暫定首相は「(空爆は)始まりに過ぎない」と声明し、今後より一層戦争行為を拡大していくことを声明しました。またイスラエル軍報道官も「(空爆は)ガザ攻撃の初期段階」と更なる戦争拡大を示唆しています。実際イスラエル陸軍はガザとの国境に向け大規模な移動を開始しています。戦争拡大の次の段階である陸上からのガザ侵攻が目前に迫っているのです。まさに全面戦争の様相を呈しています。即時にストップさせなければなりません。

米バイデン大統領 「イスラエルには防衛の権利がある」とイスラエル全面支持
 このイスラエルの戦争行為に全世界で唯一はっきりとした支持を表明しているのがアメリカです。これがイスラエルの戦争行為に拍車をかけている大きな原因です。バイデン大統領は、12日、ネタニヤフ首相との電話会談の中で、「イスラエルは自国を防衛する権利がある。イスラエルにゆるぎない支持を与える」と言明し、イスラエルの戦争行為に支持を表明しました。更に国連安全保障理事会では、中国・ノルウェー・チュニジアが共同でイスラエルの空爆等を非難する「報道声明」を安保理全体の「公表」とするように提出しましたが、アメリカが反対し握りつぶしました。そもそも中東和平協議を崩壊させ、イスラエルのアパルトヘイト・ガザの監獄化、国連決議違反のパレスチナ人地区へのイスラエルの入植強行を支持し、全面的に後押ししてきたのはトランプでありそれを後継したバイデン大統領です。このアメリカの犯罪的行為にも私たちははっきりと「反対」と抗議の声を上げていかなければなりません。

イスラエル軍・警察は国内のパレスチナ人の抗議行動に対して苛烈な弾圧
 ガザ空爆の直前には、イスラエル軍・警察は国内のパレスチナ人に対する想像を絶する弾圧行為を行いました。それは、イスラエルの裁判所による不当な判決から始まります。判決は、イスラエル占領地区である東エルサレムのシャイクジャラ−地区に住むパレスチナ人13家族87人に、8月までに立ち退くよう命じました。これらのパレスチナ住人は、1948年の第1次中東戦争(ナクバ)で自分たちの住居を追われ、やっとの思いでシャイクジャラー地区にたどり着いたのです。そのような住人に対し、ユダヤ人入植に不都合だということで強制排除しようとする判決です。アパルトヘイトそのものです。この判決に対し、イスラエル国内のパレスチナ人の怒りが爆発し、イスラム教徒にとって重要な聖地であるアル・アクサ・モスクに数万人が結集し抗議運動が展開されたのです。
 この抗議運動の高揚に恐怖したイスラエル政府は、軍・警察を動員し、運動に参加した人々にスタングレネード(強力な閃光と音響を発する手りゅう弾、被害にあうと目のくらみ、耳鳴り、難聴に陥る)、催涙弾、ゴム弾を乱射しました。数百人が負傷し300人以上が病院で手当てを受けなければならない重傷者です。このような弾圧行為は少なくとも5月6日から10日まで連日続けられました。
 そしてこの弾圧行為への非難が高まると今度はガザへの空爆へと一挙に戦争行為をエスカレートさせたのです。

戦争行為のエスカレートの背景にあるイスラエルの政治危機
 このような弾圧とエスカレートの背後にあるのが、イスラエルの政治危機です。イスラエルによる数々の侵略行為を牛耳ってきたネタニヤフ氏に対し、その汚職追及と辞任を要求する世論が高まり、2年間で4回もの総選挙が行われました。直近の選挙でネタニヤフ氏の与党リクード党は30議席で、国会で過半数(61議席)を得て信任されるための組閣に失敗しました。現在は中道のラピッド氏が変わって、労働党やアラブ政党を糾合した組閣作業を行っています。このような政治危機の中、新たな組閣作業を妨害するため、またアラブ政党が政権与党になることに嫌悪する、超右翼のシオニストグループが、パレスチナ人(イスラム教徒)への露骨な暴力と挑発を激化させています。4月22日には、超右翼シオニストグループのひとつ「レハバ」がラマダン期間中のイスラム教徒に対し、「アラブ人に死を!」と叫び、警察と一緒になって襲い掛かり、100人以上を負傷させました。更に、警察は聖地アル・アクサ・モスクを閉鎖し、立ち入らせないようにし、明らかな宗教活動への妨害も行いました。このような度重なるイスラム教徒への露骨なヘイト行為がイスラム教徒の怒りを爆発させたのです。

日本政府はイスラエルに空爆・侵攻をやめさせろ
 日本のメディアはイスラエルによるパレスチナ人へのアパルトヘイト・国内監獄化と徹底弾圧の非人道的行為をまったく無視し、ハマスの反撃とイスラエルの全面攻撃を同列に扱っています。加藤勝信官房長官は12日の記者会見で「イスラエルとパレスチナの双方に対し、最大限の自制を求める働きかけを実施した」と言いました。挙げ句の果てに中山泰秀防衛副大臣は「私の心はイスラエルと共にある」と露骨なイスラエル支持をツィートしました。許しがたいことです。日本政府は、イスラエル政府がこれまでパレスチナ人民を抑圧・弾圧してきたことを認め、直ちにイスラエル政府に空爆・侵攻の中止を要求すべきです。

全世界で響き渡るイスラエルの空爆糾弾の声
 このようなイスラエルの空爆と弾圧、そして戦争行為のエスカレートに全世界の反戦平和運動は即座の抗議運動を展開しています。イスラエル国内では、大量逮捕が行われる可能性が高いにもかかわらず、果敢な抗議行動が展開されました。5月11日夕方、テルアビブにあるリクードの本部前に数百人が結集し、「2つのエルサレム(イスラエルとパレスチナ)、唯一の平和」をスローガンに、ハダッシュ(平和と平等のための民主戦線、イスラエル共産党)が組織した集会とデモが繰り広げられました。掲げられたプラカードには、「方向を変える、平和に向かって、」や「パレスチナ人の命は大切だ」「アパルトヘイトはやめなさい」「民主主義にイエス、ファシズムにノー」等が連呼されました。更にイスラエル国内では同様の抗議運動が、ハイファやエルサレムでも展開されました。ハイファでは数十人が逮捕される弾圧を受けています。
 アメリカでは、今週の週末に全米各地でANSWER連合の呼び掛けによる抗議運動が展開される予定です。イギリスでは、5月15日(土)STOP THE WAR 連合主催によるイスラエル大使館に向けた抗議のデモ行進を中心にイギリス各都市で多彩な抗議行動が取り組まれます。
 私たちも全世界の仲間と一緒になって抗議の声を上げていきたいと思います。以下にあげたイスラエル大使館とアメリカ大使館に抗議の声をぜひ届けてください。

   最後にもう一度、声を上げましょう。
   イスラエルのガザ空爆を糾弾し戦争行為を止めさせましょう!

2021年5月13日
リブ・イン・ピース☆9+25


5月11日火曜日の夕方、テルアビブ中心部のリクード本部の向かいに数百人が集まり、ガザでの軍事的エスカレーションに反対する集会が開かれた。

抗議先

駐日イスラエル大使館
 所在地:〒102-0084 東京都千代田区二番町3番地
 電話:03-3264-0911(代表)
 ファックス:03-3264-0791
 https://embassies.gov.il/tokyo/Pages/default.aspx

在日米国大使館
 所在地:〒107-8420 東京都港区赤坂1-10-5
 電話:03-3224-5000
 https://jp.usembassy.gov/ja/

在大阪・神戸米国総領事館
 所在地:〒530-8543 大阪市北区西天満2-11-5 米国総領事館ビル
 電話:06-6315-5900