[投稿]「革命50年・ゲバラ生誕80年記念友好フォーラム」に参加して
キューバ革命の成果も困難も直視し、社会主義の苦闘と発展を見守りたい


左から白根全さん、工藤律子さん、吉田太郎さん、戸井十月さん
 1月24日、東京中野ZORO小ホールで「革命50年・ゲバラ生誕80年記念友好フォーラム」(キューバ友好円卓会議主催)がありました。私は、3月にキューバを訪問する予定にしていることもあり、キューバのことをいろいろと知っておきたいと思い大阪から参加しました。550名収容の会場はほぼ満席。ホールの舞台には大写しのチェの姿、舞台の袖には大きなキューバの旗。会場にはキューバ音楽が流れていました。始まる前からすでに雰囲気は十分です。
 第1部は講演が中心で、駐日キューバ大使のホセ・フェルナンデス・デ・コシーオさんの挨拶の後、戸井十月さん、白根全さん、工藤律子さん、吉田太郎さんと、壮々たる豪華な顔ぶれ。お一人のお話を聞くだけでも東京に行く値打ちのある方々ばかり。それぞれの話がわずか25分ずつとは、あ〜ぁ、もったいない。一人一人のお話がとても充実していました。
 それらの内容から私が感じたことを一言で言えば、手放しでキューバを礼賛するのではなく、キューバ革命の成果も困難も真正面から直視し、21世紀型社会主義の苦闘と発展を見守りたいということです。ソ連崩壊後も、米国による経済封鎖と軍事的脅威にさらされながらキューバ社会主義を持ちこたえさせてきたことはそれだけで驚嘆に値します。しかも単に国家体制を維持しているというだけでなく、その医療や教育をはじめ革命50年がもたらした様々な成果が世界からの注目を集めているのです。それを可能とした決定的なものの一つは、言葉にすると月並みになりますが、平等と人間同士の信頼、助け合いなどのゲバラの精神だとの思いを強くしました。その意味でゲバラは今も生き続けているのです。
 第2部のキューバ音楽とサルサの祝祭ではアントニオ古賀さんのすばらしいギター演奏と歌がありました。古賀さんは、若いころからキューバに魅せられこの2月で20回目の訪問になるそうです。2000年にはカストロと対談し、2003年から2004年にかけピアノ100台をキューバに送っています。今はギター100台贈呈を目指しているそうです。今までの様々な功績をたたえられキューバ政府より97年には文化功労賞、08年には連帯大勲章を授与されました。他にもサルサやサルサのレッスン、キューババンド演奏が予定されていましたが、時間がなくやむをえず退席しました。
 私もキューバに入れ込んでいると思っていましたが、世の中にはまだまだすごい人がいることがわかりました。「キューバの呪い」の境地にまでいっていません。あらためてキューバへの思いを募らせた一日でした。是非みなさんに、キューバに関わって数十年という各講演者の内容を知って欲しいと思い投稿します。
(フォーラム全体をきちんと整理し、私の感想も含めて紹介すべきところですが、時間がかかりそうなので書き留めたメモのまま投稿します。部分的に当日配られた資料で補足しているところがあります。)

2009年2月11日
リブ・イン・ピース☆9+25 T.N.

白根全さん「祝祭と叛乱・建前の国キューバのカーニバル」

吉田太郎さん「雇用政策と直結したキューバの教育」

戸井十月さん「人を信じる人びと」

工藤律子さん「1990〜2008 キューバが語ってくれたこと」