[「冬の兵士」in大阪 番外編]アダムとリックと過ごした時

2009年9月19日、午後9:34アダムとリックが関空にやって来た。
自称お出迎え3人娘とN氏は、午後9時15分に横断幕をもち、集合。

  

アダムとリックは、笑顔でやって来た。
大きな荷物を3つずつ抱え元気そうに振る舞っていた。
しかし「アーユータイヤード?」と聞くと「オー、タイヤード…」と疲れをあらわにした。

急いでラピートに乗った。
そして17日に東京のNHKでアダムとリックがインタビューされたシーンが18日にBSで放映された「今日の世界」をみてもらう。
番組に自分たちが映ると、アダムとリックは互いに見つめ合い、笑った。そして真剣に観た。途中ワシントンDCで行ったデモのシーンはとてもうけていた。番組が終わると、アダムは「憲法9条についてのコメントはあったか?」と気にした。触れられていないが、二人の主張はとてもわかりやすく伝わってきて非常によかったと通訳が気を利かせて答えると、「ウム」という感じだった。

そのあとは、アダムがアイフォンで私たちの写真を撮ったり、 写真を見せてくれた。
アダムは犬を飼っていた。マムと暮らしているようだ。自宅の屋上から撮った写真や、夕日、沖縄の写真、尊敬している議員?のモニュメントの写真などいろいろ見せてくれた。
コインのデザインも見せてくれた。それはアダムの似顔絵のバックにRevolutionと描かれたものだ。紙幣ではない、金や銀でコインを作るんだと言った。紙幣はあくまでも紙、価値が変動するけどコインはそのものが価値なんだと語ってくれた。

新今宮で下車、田保さんとも合流し、釜が崎にあるホテル「オアシス」まで同行。
田保さんは言う、「ここは本当に凄いところなんだよ!」。社会から無視されているホームレスの真実を初めて、田保さんが一般メディアに持ち込み、視聴率を上げたという。その後は、好きでホームレスをやっているという企画がクローズアップされてしまう報道が中心になった。田保さんはホームレスの世界は本当に厳しいんだ、僕が知ってる人が次々いなくなる(亡くなる)…。つらいつらい取材な上にそんなテーマは数字がとれないからとメディアからハネられたと教えてくれた。

次の日のプランをどうするか?アダムとリックの気持ちを聞くと、「用意してくれているプランに従います」ときた。疲れているだろうからゆっくりしてほしい・・・、でも何もないのも・・・、ということで新世界を1時間散歩することになった。

  

  

アダムはフリーペーパーをみて「これは何という動物?」と聞いた。「レッサーパンダ」と答えると、初めて見たようで「もらってもいいか?」と恐縮して言った。「どうぞどうぞ!」と渡すととても喜んだ。
お別れにN氏がコンビニで買った夜食を渡すとマヨネーズたっぷりのパンを見てグレート!と喜んだ。

20日は、ほんわかとした散歩日和だった。
二人とも短パンでラフに過ごしてくれてよかった。
新世界は各1000円以内でたいがいのものが揃う大阪の中でもディープな町だ。
ごちゃごちゃして落ち着く商店街、アダムは将棋場を初めて見てシャッターをきっていた。リックもマイカメラで写真を撮った。

リックはサングラスを、アダムはTシャツを探した。気に入るデザインがなかったり、サイズがなかったりで断念、残念だ。
でもリックはキャップが見付かった。990円だったが日本かつ大阪っぽい!リックだから似合うキャップだった。
アダムは、商店街の小さなタバコ屋さんで足をとめた。小さなパイプを見つけ、質問したり手に取る。どうやら集めているようだ。値段はチープだがプライスレスな買い物ができたようだ。
散歩のメインプラン、通天閣は既に行列、時間がないため予定を変更。写真だけは制覇し、地上にある黄金ビリケンさんの前でも写真、アダム:「エクセレント!」。
散歩中、リックはフェスティバルゲートのコースターを見つけ「あれに乗るのか?」と期待したようだ。N氏がクローズだと伝えるとうつ向いた。

スマートボールに行った。ゲームは好き?と聞くとまあまあみたいだった。スマートボールについてゼスチャーで聞くとアダムは両横でも操作できるピンボールかと聞いてきた。横の操作はないと伝えたかったが伝えきれなかった。

リックは、当たり!次々とボールをゲットする。
アダムは策士で、小刻みにボールを打ち8つほど貯めてから一気に放出していた。が、検討虚しくボールは無くなる。・・・と、隣のリックから笑顔でボールを掴みとった☆・・・が、結果は同じ、結局ボールはゼロになり終了した。

リックはプライベート写真を見せてくれた。寝起きの娘さんを愛しそうに紹介してくれた。

散歩の後、集会会場へ向かう。・・・リックのキャップにアクシデント!サイズを調整するベルトの糸が切れたのだ。通訳の人からソーイングセットを借りて修理することになった。生地が分厚く荒くジグザグの縫い目だがリックは笑顔でサンキュー!と言ってキャップを被る。密かにベルトを緩めたがリックは即座にベルトをきつく締め直した。ヒヤヒヤだ。

地下鉄で新大阪へ、通訳含め8人が荷物を抱えて移動した。我らのTさんが荷物を持つとすかさずアダムがその荷物を持ってくれた。ガール(?)を気遣うアメリカン気質を目の当たりにした1コマだった。

昼食はカウンターでカレーを食べた。水をたくさん飲み休憩し、会場まで歩いた。

リックはバイクでスピードを出すのが好きだという。アダムは車もバイクも乗るしバイクでウィリーもするよ!とゼスチャーで表現してくれた。

会場を見上げると空は雲ひとつない快晴だった。

集会が無事終わると、アダムは急いでアメリカに電話をしたいという。
「1人にして欲しい」と別室でアダムは1時間近く電話していた。
電話が終わって、「ソーリー」と申し訳なさそうに力無く言った。

交流会は、25名(?)ほどの参加があり盛り上がった。
最後の挨拶では、またまた田保さんが感謝を込めた真剣な挨拶をして思わず笑ってしまった。
お笑いの町、大阪だからだと許してくれるだろう。


次の日は、Kさんが荷物を持って無事JR新快速に乗るのを見届けてくれた。

2009年10月24日
リブ・イン・ピース☆9+25 OK