リブ・イン・ピース☆9+25結成の趣意

 「アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局」の活動を引き継ぎ、あたらしい反戦平和のグループ“リブ・イン・ピース☆9+25(Live In Peace☆9+25)”を結成します。
 ブッシュの大義なき侵略戦争は、イラクやアフガニスタンの国土を破壊しつくし、100万をも超える罪もない人間の生命と人生を犠牲にし、今なお続いています。日本国内では、小泉構造改革が戦争協力最優先政策と一体に進み、グローバル独占資本が巨額の利益を上げ続ける一方、若者たちは使い捨ての労働を強いられ、高齢者は医療や社会保障から排除され、格差や貧困が拡大しています。「自己責任」のイデオロギーが蔓延し、憲法が保障する生存権そのものが広範に脅かされるという、受け入れがたい社会が生み出されたのです。若者たちの「生きさせろ」という叫びは、生きる権利が踏みにじられていく全ての人々の共通の叫びです。反戦平和の運動は、飢えや貧困からの解放、生活と生存を守る闘いとますます結びつかなければならなくなっています。
 一方で私たちは、とりわけ2007年秋以降、日本軍「慰安婦」問題の解決のための活動を強め、「6.21つながるコンサート」や「関西フォーラム」などに協力し、成功の一翼を担ってきました。日本軍「慰安婦」問題は最大の人権侵害、尊厳の蹂躙であり、生存権の問題そのものです。日本の戦争責任と戦後補償を果たさせていくためにも、現在の戦争反対と戦時性暴力根絶のためにも絶対に解決しなければならない問題です。
 このような関心から、私たちは以下のような活動を進めていきます。

(1) 日本軍「慰安婦」問題解決と日本の戦争責任追及・戦後補償問題への取り組み
 当面私たちは、日本軍「慰安婦」問題解決に向けた取り組みを強化します。「慰安婦」被害者への謝罪と賠償を行う法的措置の実現は急務です。そのための一つとして「戦争と女性の人権 博物館」建設基金カンパ活動を進めます。また、朝鮮人・中国人強制連行、在韓被爆者問題、靖国問題、原爆被爆者問題などにも関心を向け可能な限り関わっていきます。「集団自決」など歴史歪曲の教科書改悪に反対します。日本政府が戦争責任・戦後補償を一貫して放棄してきたことは、被害を与えた人々の尊厳の蹂躙、人権の蹂躙、平和的生存権の蹂躙です。日本の戦争責任追及・戦後補償要求の闘いを強めます。

(2)反戦平和、反動化、戦争挑発に反対する取り組み
 「対テロ戦争」に名を借りたアメリカの侵略戦争・軍事介入と日本の加担反対は、依然重要な闘いです。私たちは、イラク反戦、アフガン反戦、有事法制反対、「日の丸・君が代」反対、教基法改悪反対、橋下財政改革反対、地球温暖化と環境破壊反対、途上国支配と介入反対、飢餓と貧困の押しつけ反対などを基本的立場とします。また、劣化ウラン兵器反対とUMRCの活動支援を進めてきており、核兵器反対と核軍縮、反原発・反六ヶ所再処理の立場に立ちます。私たちは、イラク人民の反米闘争、パレスチナ人民の反米・反イスラエル闘争を支持します。
 私たちは、日米軍事同盟強化と基地再編、侵略型・海外派兵型への自衛隊の改変に反対します。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に対する戦争挑発、中国敵視戦略、排外主義・民族主義に反対します。イラク特措法と新テロ特措法の廃棄を求め、PKO、PKFを含む一切の海外派兵、派兵恒久法に反対します。集団的自衛権の研究・行使と解釈改憲に反対します。

(3)生存権のための取り組み
 現在のグローバリズムとネオリベラリズムによる広範囲にわたる生存権剥奪の攻撃を絶対に許すわけにはいきません。日本でも、医療・社会保障・セーフティネットの崩壊、貧困と格差の拡大が進行しています。アメリカでは、医療や社会保障、教育から排除された「アメリカの中の第三世界」が出現し、貧困問題が「経済的徴兵制」として機能するまでに至っています。戦争と貧困は不可分です。生存と生活を守るため、若者を戦場へ追いやらないために、戦争国家をつくらないために闘います。

(4)戦争や飢餓・貧困・生存権の剥奪のない社会、「持続可能な社会」の探求と国際連帯
 私たちは、戦争や飢餓・貧困・生存権の剥奪を、あくなき利潤追求と資源の略奪を目指すグローバル資本の浪費構造、生産構造に問題があると考え、それに取って代わる新しい社会のあり方、人間と生命を大切にする社会、「持続可能な社会」を探求します。従来より私たちは、反米傾向を強めるラテンアメリカ諸国の動きに注目し、その発展に共感を持ってきました。私たちは、米の経済封鎖の中で、環境重視、化石燃料依存からの脱却、有機農業、医療や教育の無料を実現している社会主義キューバに注目し、研究と啓発を行います。米の軍事挑発と経済制裁に反対します。

リブ・イン・ピース☆9+25(Live In Peace☆9+25)の名称について
 「リブ・イン・ピース(平和的生存権)」は、日本国憲法前文に謳われた「平和のうちに生存する権利」からきています。2008年4月17日名古屋高裁判決は、この権利を抽象的権利ではなく具体的権利として認定しました。
※“the right to live in the peace, free from fear and want゛「恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利」
 私たちは、日本国憲法の平和的・民主的諸条項を支持し、憲法に示された権利を擁護し、国家に遵守させることを基本的要求とします。私たちは、日本国憲法の改悪に反対します。日本国憲法は、「個人の尊重」を基調として、戦争の放棄と戦力の不保持を謳った9条を土台として構築されるという基本性格をもっています。そして本質的に9条と「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を定めた25条は不可分一体です。平和的生存権は、生存のための要求と反戦平和の要求とを結合しています。私たちはこれらの闘いの中から、めざすべき社会を追求していきたいと思います。そのような思いから会の名称をリブ・イン・ピース☆9+25(りぶいんぴーすきゅうぷらすにじゅうご)、略称リブインピースとします。

2008年8月25日
リブ・イン・ピース☆9+25
(旧アメリカの戦争拡大と日本の有事法制に反対する署名事務局)

リブ・イン・ピース☆9+25(Live In Peace☆9+25)の規約

○会の名称は、リブ・イン・ピース☆9+25(Live In Peace☆9+25)とする。略称をリブインピースとする。

○会員は、会費を払い、会の趣意に賛同し、その実現のために共に行動をする人とする。会員の会費は月1000円とする。

○会の活動を支援する賛助会員を募る。会費は年3000円とする。

○ホームページを開設し、不定期でメールニュースや機関紙の発行を行う。

○連絡先:090−5094−9483(事務局・大阪)

○郵便振替:00910−5−107564 加入者名:リブインピース