つなごう改憲反対連続講座 特別回「安倍元首相の国葬に反対する」をオンラインで開催
安倍国葬問題をあらゆる面から批判しました

 #つなごう改憲反対 連続講座特別会が「安倍元首相の国葬に反対する−−弔意と礼賛を押しつけるな、自民党と旧統一教会の癒着解明を」をテーマに9月4日にオンラインで開かれました。連続講座には70人を超える人が参加して熱心に報告を聞き、質疑や討論を行いました。

 講座は2つのニュース動画から始まりました。一つは大阪、兵庫、北海道などで市民・弁護士らが国葬に知事・議会議長が公費参加することに反対して住民監査請求を行ったことを伝えるものです。大阪の監査請求は報告者の谷弁護士らが行いました。もう一つは連日のように安倍元首相のこ草王に反対する集会やデモが繰り返される中で行われた8月31日の国会前抗議行動の報道でした。講座は、国葬決定に反対して講座を企画した時に徹底的な批判をしてやろうと始めましたが、いまや反対行動やスタンディングなど反対意思を行動に移すことが重要になっていると確認することから始まりました。
(なお、当日の報告は下にリンクしています)

第1部 安倍国葬の法的問題点
 主催者のリブ・イン・ピースが報告した基調では、@国葬は安倍元首相を賛美し、その業績を引き継ごうというものだが、安倍元首相こそ憲法改悪、集団的自衛権、戦争法、辺野古新基地建設、教基法改悪、秘密保護法など戦争国家作りの張本人であり、アベノミクスによる格差拡大と貧困化、国家の私物化と疑惑もみ消しの責任がある、A岸田政権は弔意要請の閣議決定を見送ったが、有形無形の弔意強要をしてくるのは間違いなく、反対の闘いが必要、B法的根拠のない国葬に2億5千万(実際にはこれを遙かに上回る)の税金を投入するが、市民の命と生活に使うべきだ、C国会を開かせよう、反対運動を広げようと提起しました。

 続いて谷次郎弁護士が「安倍氏『国葬』の法的問題」と題して報告しました。国葬が憲法上も大きな問題点を持っているとして以下を指摘しました。@故人を特別扱いし平等権(14条)に反する、A思想・良心の自由(19条)や表現の自由(21条)に反する、岸田首相は記者会見で弔意を国と国民全体が示すとした。弔意表明の閣議決定こそ見送り、中央官庁以外の都道府県や学校には弔意表明を求めないとしたが、各地で自発的に押ししつけられる危険がある、吉村府知事は自主的に半旗掲揚、弔意表明を求めるとしている、B葬儀は非宗教的と言っても何らかの宗教職を帯び、政教分離(20条)などにも反する。さらに、国葬には法的根拠がない、政府は「行政組織法である内閣設置法を根拠」とするが、これは官庁の守備範囲を決めるだけで、行政が何をするかを示す法律が必要なのにない。法に基づくべき行政が法なしでやろうとしていると批判しました。

第1部の後の質疑
〇差し止め請求も出されています。東京では即座に却下。法的には難しいのだろうか。
(谷)裁判がなぜうまく立たないのか。客観訴訟ができないという日本の裁判制度の限界があります。権利侵害されないと裁判がおこせないのです。選挙裁判だけ例外。私たちもいろいろ考えて住民監査請求をすることにしました。府相手に知事が国葬に参加する費用を出してはダメということで、客観訴訟的に争えので。
〇戦後1例だけ例外で吉田茂の国葬がありましたが、その経緯はどうだったのですか。
(谷)具体的にはフォローしていませんが、みんなで国葬だということにはなっていません。やったけれども批判が多かった。相応の批判があった簡単ではなかったということでしょう。そんな形でやって、法的に規定することもできなかったのです。
〇内閣設置法が根拠と言うが、行政作用法ではないというところをもう少し説明してください。
(谷)パソコンで言えば行政組織法にあたるのはハード。法的根拠になる法(行政作用法)がソフト。だからソフトになる行政作用法なしには動かせない。それを無理やり無視してやろうとしているのが現状です。別の言い方をすれば「役割分担」を決めるのが行政組織法、実際の内容・運用を決めるのが行政作用法です。
〇今まで皇室関係の式典以外ではなかった。安倍の国葬は例外中の例外ということですね。
〇記者会見で国民には要求しないが、各府省庁には黙とう,弔旗を求めています。憲法19条に違反するのでは。
(谷)ご指摘の通り、国会公務員個人との関係では思想両親時自由を侵害しています(19条違反)。

第2部 安倍政治を全面的に批判する
 その後第2部として、国葬の対象である安倍元首相の施政の評価を各方面から行いました。
 子どもたちに渡すな!危ない教科書大阪の会のメンバーは、8月2日に国葬閣議決定の撤回要求の声明を出し、それに52団体が賛同したこと、大阪府の43市町村に要望書・質問書を送付し、また10月1日に「明らかになったカルト宗教と保守政治」をテーマに集会を準備していると報告しました。声明は、@国葬は全ての人々に安倍賛美と弔意の強制に反対する、A安倍は在任中教科書の改悪、教育の破壊実行の張本人で功績をたたえることなどできない、と教育基本法改悪をはじめ、安倍元首相がやってきた一つ一つを取り上げて批判しています。さらに、B国葬にすることで、弔意だけでなく安倍元首相のやったことを肯定し、それを継承する岸田政権への支持を取り入れる行為で、日本国憲法とは相容れないとしています。

 安倍元首相が果たした軍事外交上の問題点についてはリブ・イン・ピースが報告しました。@安倍第2次内閣成立後の集団的自衛権容認と 2015年の戦争法で日本が米軍と一緒に戦争ができるようにしたこと、A従来の「武力攻撃を受けたときに限って必要最小限の実力行使ができる」という原則をひっくり返した。B大規模な市民の反対運動を押し切って成立させ、その後も秘密保護法や共謀罪法など戦争態勢に必要な整備を行い、C憲法9条の改悪を最後まで追求し続けたと批判しました。

 格差拡大と生活悪化について、ユニオン・リコのメンバーが労働の問題から取り上げました。報告者は、過去に同時に4つの兼職をし、病気になってもおかしくない自身の経験を踏まえて話しました。@安倍元首相は第1次政権では「労働ビッグバン」と称し残業代0法案(ホワイトカラーエグゼンプション)を進めようとしたが、労働運動が反対し、ワーキングプアー等社会問題化して失敗した。A第2次政権では「働き方改革」と銘打ち、過労死ラインを超える月99時間までの残業を合法化し、さらに副業・兼業を促進し、コロナ禍の最中にダブる・トリプルワークによる労働条件、賃金悪化を進めた。安倍元首相ののやったことは究極の労働悪化政策だったと批判しました。

 さらに、安倍元首相が疑惑まみれで、それを数の力で蓋をしたことにについて報告がされました。森友、加計、桜を見る会の疑惑、その中で明らかになった国家の私物化、安倍とお友達による食いぶしの疑惑を追求されても全く応えなかった。数の力で蓋をし、国会を開かずに追求を黙らせた。安倍元首相こそ日本の民主主義を破壊した張本人だと批判しました。

第2部の後の質疑
〇国葬の運営を落札した会社は桜を見る会の運営会社と同じです。これだけでも許せません。
〇子どもたちへの影響が大きい問題です。教委を通じて各学校に指示を出すことも予想されます。市民として物申すべきです。地元の教委に申しいれる、議会に陳情や請願をする、可能なことは何でもしましょう。
〇国葬反対の意欲を強くしました。千葉県の柏市でエナガの会で東海大2原発再稼働反対んお街頭行動を行い、その中で国葬に対するシール投票をしました。反対98、賛成13でした。主に税金を使ってやることに疑問を持っていますが、安倍政治の内容批判についてももっと訴えていきたいです。
〇日本軍慰安婦の問題に関して、安倍元首相は教科書から日本軍慰安婦の記述を削除させ、国際的には謝罪・補償したと嘘をつきつづけて、被害者を踏みにじってきた最大最悪の人物です。そんな人物を国葬にするなどとんでもないです。その罪状を付け加えてください。

第3部 旧統一教会と安倍派・自民党の癒着を明らかにせよ
 最後に第3部として、安倍元首相の殺害で明らかになった旧統一教会と自民党の癒着についてリブ・イン・ピースが報告しました。旧統一教会は1954年に作られたが、教義は日本はエバ国家(サタン国家)であるとするものであり、霊感商法とマインドコントロールを使って多数の信者や被害者から資金を巻き上げそれを本部(韓国・米国)に送金してきました。更に60年代にKCIA(韓国中央情報局)金鍾泌らの関与で再編され、反共右翼思想で日本の政界にも浸透を図りました。これに協力して大きな役割を果たしたのが岸信介、安倍晋太郎、安倍晋三の3代です。旧統一協会は反共極右の人脈と安倍派を中心に自民党と癒着関係を作り、日本の権力の中枢に入り込んで、右翼的な主張の反映を図り、自分たちへの追求を交わしてきたのです。今こそ旧統一教会と安倍派、自民党中央の癒着関係を全て明らかにさせなければなりません。

 第3部の報告の後、自由に意見表明や各地での活動への参加報告が行われました。
○兵庫県神戸市でも教育委員会への申し入れに取り組んでいます。集会やデモも行われ、撤回に向けた雰囲気が出てきたのではないか。
○千葉県柏市でシール投票をして115人中98人が国葬反対、賛成は10数人だけでした。今日は5人の加担も報告を聞いてよくわかり、さまざまな行動・働きかけの詰も出て元気が出ました。これまで反対の声はなかなか政治の場に反映されませんでしたが、今回は市民の力で頑張って変えていきましょう。
〇8月31日に国会前に4000人の市民・労働者が集まった時に、労働組合主体の行動を水道橋でやりました。昔は労働者が職場でのストライキを背景にして闘ったが、いまはそれができないのが歯がゆい。市民の運動が先に行っている。メディアの反対などあっても最終的に決するのは労働者の力だと思うので、巻き返して先頭で闘ってほしい。
○一人でもできることを提案してはどうでしょう。この会としてハガキを出すことを呼びかけませんか。
○ハガキを含めて、取り組むことが可能なことを全部することを呼びかけたいです。
○ハガキもよいですが、野党は政府に弔意を強制してはいけませんという通知を出せと迫っています。政府は拒否していますが。「日の君」関係で私葬儀の時に長期表明を通知した吹田市に対して3つの教職員組合合同で交渉しました。市は普通のことをしただけと開き直って、反省もありません。強制しないと言いながら、首長は野放しになっている。吉村は弔意通知を強行する可能性が大きい。教育委員会に働きかける、自分の住んでいる地域の市・教委に働きかけることが大切です。
○私も日教組出身なので、組合の現状についてのいらだちはわかります。しかし、一般の市民の方が予想以上に動いています。近所の駅でスタンディングしようと7〜8人で行動しました。カジノ署名の時は全く反応しなかった高校生が2組も自分から近づいてきて話をしていった。こんなので日本は大丈夫なんでしょうかと不安になっています。いろいろなところで行動がされ、反対の声が上がっています。広げましょう。
○大阪府の府民の声などのように回答する必要があるところに質問状を出すことが重要です。受け取って終わりにさせず、答えさせることが効果的です。
等の意見がありました。

 最後に、可能な行動、働きかけをしようとさまざまな行動の予定、署名サイトの紹介などが行われました。そして講座に続いて9月5日に大阪はJR京橋駅でスタンディングをしますので、是非ご参加くださいとの呼びかけが行われました。

※当日の報告
 基調報告(リブ・イン・ピース☆9+25)
 谷次郎弁護士の報告 安倍氏「国葬」の法的問題 (動画はこちら
    資料 国葬実施の閣議決定
       三田市の通知
 第2報告 教育;安倍国葬に反対し撤回を要求する
 第3報告 戦争法、秘密保護法、共謀罪法、改憲
 第4報告 格差拡大と生活悪化 (関連の動画はこちら
 第5報告 モリ・カケ・サクラ疑惑
 第6報告 旧統一教会と安倍派・自民党の癒着

2022年9月11日
リブ・イン・ピース☆9+25